RAIDを超えた新たなストレージ基準――「クラスタ ストレージ」という選択肢増大するファイルデータにどう対応する?

現在、企業システムで扱われるデータが日々増え続けているのは周知のとおり。とりわけ「非構造化データ」と呼ばれるファイルデータの増大により、ストレージの需要は高まる一方だ。コストや運用負荷という問題を解決できるストレージソリューションはあるのだろうか?

» 2009年01月26日 10時00分 公開
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ファイルベースのデータに最適なScale-Out型ストレージ

アイシロン・システムズ マーケティング本部長 関根悟 氏 アイシロン・システムズ マーケティング本部長 関根悟 氏

 情報化社会が進化するにつれ、ITシステムで扱うデータ量は増え続ける一方である。中でも、オフィスで扱われる各種文書やメール、Webコンテンツといったファイルベースの「非構造化データ」は急激に増えており、それに伴いファイルデータを格納するストレージの需要が伸び続けている。そうしたファイルデータの格納に適したソリューションはあるのだろうか? アイシロン・システムズの関根悟マーケティング本部長は次のように話す。

 「われわれにはファイルデータの増大という課題に対し、クラスタ ストレージという解がある。クラスタ ストレージとは、アイシロン設立のきっかけであり、“ファイルベースのデータを効率的に管理・運用するためにどうしたらよいか?”をテーマに、古いアーキテクチャに捉われることなくゼロから開発したものだ。一般には動画・画像の格納が得意なストレージというイメージを持たれがちだが、動画・画像だけでなくあらゆるファイルベースのデータに最適なストレージとしてIsilon IQ クラスタ ストレージを提供している」(関根氏)

“Pay-as-You-Grow”というコンセプトを具現化

 アイシロンのクラスタ ストレージ製品、「Isilon IQ」が注目されているのには、いくつかの理由がある。関根氏がまず挙げるのは、そのスケーラビリティだ。一般的にストレージを増設する作業には、手間が掛かる。丸1日近くシステムを停止しなければならないこともあるため、初期導入時に「将来を見越して最大構成を選択する」という企業も少なくない。しかし、モジュール型の形態をとるIsilon IQの場合、単純に筐体を積み重ねていくだけでシステムを停止することなく 60秒で増設できる。スモールスタートで徐々に拡張していけば、初期導入コストを抑えることができるのはもちろんのこと、運用コストも削減できる。

Isilon IQのネットワークアーキテクチャ Isilon IQのネットワークアーキテクチャ

 「アイシロンでは“Pay-as-You-Grow”―― つまり、企業の成長に合わせて追加購入できるという考え方を重視している。これにより、初期導入コストが抑えられるという点や、段階的に増設することで運用コストを削減できるという部分にメリットを感じるユーザーが多いようだ」(関根氏)

 また、最大2.3ペタバイトもの巨大な単一ファイルシステムを用意できる点も、Isilon IQの特徴だ。これは、特に巨大な動画ファイルを大量に所有する動画配信系のコンテンツプロバイダーに好評だという。なぜなら、アクセス頻度によって動画ファイルの保存先を考えることなく、1つのファイルシステムですべてのファイルを運用管理できるからだ。

 さらに、性能面でも優位性があるという。Isilon IQには、2Uサイズの単体モジュール(アイシロンでは、これを“ノード”と呼ぶ)にCPU、ディスクドライブ、キャッシュメモリ、ネットワークインターフェースが搭載されている。アイシロンのクラスタ ストレージは、一つのファイルシステムに対して全ノードのリソース(CPU、ディスクドライブ、キャッシュメモリ、ネットワークインターフェース)を駆使してサービスを提供するため、ノード数が増えるにつれディスク容量だけでなくスループットも増強される仕組みだ。既存のストレージ製品では一般的に、最大400Mbps程度が限界とされているが、Isilon IQならば最大で20GB/秒ものスループットまで拡張可能だ。

RAIDを超える? 画期的なファイルシステム「OneFS」

 このようなIsilon IQの特徴を支えるのが、「OneFS」というファイルシステムだ。アイシロンはストレージをアプライアンスとして提供しているが、OneFSこそがIsilon IQクラスタ ストレージの要になっている。

 「既存のストレージ製品は、20年以上前に登場したRAID技術をベースにしたものが多い。しかしアイシロンが古いアーキテクチャにとらわれず開発したOneFSには、RAID技術という制約がない」(関根氏)

 OneFSで特筆すべき点は、前述のスループットだけではない。データ保護の観点でも、従来のRAID技術を用いた一般的なストレージを凌駕するデータの可用性と自由度を誇っている。例えば従来のRAID技術では、ファイルシステムの下地となるRAIDボリュームを作成する時点で保護レベルとその容量を決めなければならない。一方、OneFSではRAIDボリュームを作成するという概念はなく、データの保護レベルはファイルやディレクトリ単位で設定する。かつ、この保護レベルは動的に変更可能なのである。

 「RAID6はデュアルパリティですが、OneFSではトリプルパリティ、クアッドパリティという、ほかの製品にはない仕組みをサポートしている。この可用性の高さを評価して、Isilon IQが採用されるというケースも多い」(関根氏)

 さらに、OneFSでは最大8面までのミラーリングもサポートしている。こちらももちろんファイルやディレクトリ単位での設定が可能だ。

 このほかにも、RAIDと比較して優れた機能としては「バーチャルホットスペア」が挙げられる。ホットスペアは、ディスクが破損した場合のデータロストの危険性を回避するために、通常は使用しないディスクを予備として用意しておく。それに対してOneFSのバーチャルホットスペアでは、ホットスペア用のディスクを用意することなく、ノードの空いている領域を自動的にホットスペア領域として利用し、容易な管理とリソースの有効活用を実現している。

 アイシロンと同様の思想に基づき、ファイルベースのデータに適したストレージ市場へ参入するベンダーもあるが「すでに8年の開発実績があるアイシロンのテクノロジーに追いつくのは、並大抵のことではないだろう」と関根氏は自信を見せた。

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提供:アイシロン・システムズ株式会社
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2009年2月25日