コスト削減と安定稼働の切り札 JP1による運用管理の自動化


 「コスト削減といっても何を削減すればいいか分からない」

 あるシステム管理者はこう漏らす。米国発の金融危機の影響で景気が急速に冷え込む中、経営層からコスト削減を命じられるシステム管理者は少なくない。既存の情報システムを運営する上でどうすればコストを削減できるのか。さらに、それを売り上げ増加への布石にできるのか。

 1つの解決策になるのが、日立製作所が提供する統合システム運用管理「JP1」のジョブ管理機能だ。JP1/Automatic Job Management System 2(JP1/AJS2)では、企業がビジネスを進める上で必要なプログラムを「ジョブ」という単位で扱い、実行順序を定めて自動実行するシステムだ。決済処理をはじめ、さまざまな種類のジョブの実行を自動化し、作業の正確性を高めることで、企業のコスト削減と安定稼働を強力に支援してくれる。

自動化がもたらす効果

 家電量販店が夜10時まで営業するなど、ここ数年で多くの企業が営業時間を伸ばす傾向にある。通常、閉店後に決済システムを実行して各店舗から集まる日次の売り上げ情報などを集計し、処理結果をデータベースに入力することになる。当然夜遅くに作業することになるため、そのままでは「眠れない運用担当者」が増えることになる。夜の作業では必然的にミスも多くなる。

 こうした企業はJP1を導入することで、さまざまな問題を解決できる。JP1は、朝のシステム起動と夜の終了、バックアップといった単純作業を自動化できる。これだけでも、サーバの電源を入れるためだけに早朝出社するといった担当者をなくせる。電源の入れ忘れなどのケアレスミスもない。日次のバックアップなど定型業務を自動化することで人為的なミスを排除できる点は、JP1を導入する企業の担当者が最初に感じる大きな利点だという。

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 製造業を例に取ると、営業所から送られる受注データや工場からの在庫データを本社で集計する担当者がいる。「いつになったらデータが届くんだ」と気をもむのが日々の悩みでもある。JP1であれば、単に時間が来たらジョブを起動するのではなく、先のジョブが終了するのを待ち後続ジョブを起動させることもできるので、集計処理から伝票や請求書の作成、売り上げの計算、印刷といったプログラムを自動的に起動し、処理してくれる。

 ただし、これだけでは集計担当者は楽になれない。集計処理プログラムの異常終了といったエラーが発生する可能性があるからだ。結局は、専任の担当者がエラー発生時に備えてシステムの運用状況を監視しなくてはならない。

 こうした無駄をなくすため、JP1はトラブル時の対応にも配慮している。ジョブが異常終了した場合に、運用担当者に自動で電子メールを送付したり、エラーが発生した時のみ実行するジョブを作成したりできる。「実行中のプログラムが指定した時間を過ぎても終了しない」といったトラブルの前兆をメールで知らせる機能も盛り込んでいる。さまざまなパターンの異常事態に対応できるのだ。

日報作成は残業の主原因

 システム運用管理者が手間取る仕事が各種の文書作成だ。例えば、日報にはジョブの実行状況や異常終了したプログラムの詳細、バグの有無といったシステムに起きた問題を毎日記入しなくてはならない。半日以上かけて日報を作成する人もいる。月報を作成するために1週間も残業するケースがあるそうだ。

 JP1は、こうした各種の文書作成を支援する機能が備わっている。ジョブの実行結果などを帳票形式で印刷できるため、日報などの報告書だけでなく、運用手順書、保守資料などにも活用できる。業務の改善計画を考える際の資料にも応用できる。

ジョブ定義もExcel®で簡単に編集

 「テスト環境で実行していたジョブネットを本番環境に移行したい」といった要件は、JP1の運用管理システム開発者にとって日常的なものになる。この場合「実行ホスト名」といった項目にはテスト環境の名前がついているため、本番用の名前に変更しなくてはならない。この際に、膨大な数のジョブネットをGUIで1つずつ開いて変更するのは大変な手間になってしまう。当然ミスも発生しやすくなる。

 JP1には、ジョブネットに関する情報をまとめてExcelで管理し、一括編集する機能がある。複数ジョブの定義を変更する場合も、使い慣れたExcel上でコピー&ペーストや置換といった機能を使いながら簡単に済ませることが可能だ。また、項目の変更履歴を自動保存するため、業務変更プロセスの正当性などを監査などで問われた場合の対策にもなる。

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 ここまでみたように、システム運用担当者の長時間労働にかかる費用、人的ミスによる不具合への対応コストなどJP1導入によって幅広いコスト削減効果が見込める。もちろん電源管理の効率化によって電気代の削減を図る「エコ」な取り組みにもつながる。さらに、運用管理のルーティンワークから開放された担当者が、別システムの見直しといったコア業務に注力できるようにもなる。JP1はコスト削減だけでなく、社内の業務プロセスの改善を促すことで、企業力の向上にも寄与するのだ。

業界トップを裏づける細やかな機能とサポート

 JP1は長年、国内トップクラスのシェアを誇るデファクトスタンダードといえる。利用企業に支持されている要因の1つは国産ならではの細やかな機能だ。例えば、システム上の月初を1日ではなく21日など別の日に設定したり、祝日や創立記念日など特定の日にシステムを実行させないための休日振り替えをしたりなど、稼働日をカレンダー設定によって柔軟に変更できる。

 充実したサポート体制もJP1の売りの1つだ。サポートサービス「日立ミドルウェアサポートサービスV」では、日立ソリューションサポートセンターのサポートエンジニアが問い合わせや障害などに対応してくれる。対応履歴なども管理しているため、迅速だという。サポートエンジニアは過去の事例や問題管理データベースなどを参照し、解決の手伝いをする。加えて、問い合わせの内容によって、日立製品開発事業所の問題解決支援センターや製品設計部署とも連携する。ソースコードのレベルにまで戻ってトラブル解決に取り組むとしており、ユーザー企業にとって信頼性は高い。

 さらに、一人ひとりに適切な情報を届けるため、Web上にユーザーごとの専用のサポートページを提供する。トラブルを予防するための情報や改良版の提供、製品情報、過去のサービス利用実績などが参照できる。

認定資格制度でキャリアづくりも

 「JP1認定資格は技術者に対する評価基準」

 ある技術者は話す。運用管理ツールとしてJP1の存在感は大きく、注目度も高い。JP1の運用および開発スキルを証明できれば、技術者としてのいわゆる「市場価値」を確実に上げられる。そうした需要に合った資格制度を日立が運営している。

 「日立オープンミドルウェア認定資格制度」だ。これは、JP1のほか、SOAプラットフォーム「Cosminexus(コズミネクサス)」やスケーラブルデータベース「HiRDB」といったミドルウェアの運用に携わるためのスキル習得や、販売や構築をするための専門家の育成を効率的に実施するための制度だ。認定資格講座の受講後、認定試験に合格すれば資格を得られる。JP1認定資格は、モニタリング、ITコンプライアンス、オートメーション、ファウンデーションという4つのコンセプトカテゴリに対応した講座体系だ。資格は大きくセールスエンジニア向けと、構築・運用エンジニア向けに分かれている。

Webサービスとも連携

 実際にJP1を活用してシステムを自動化する際、社内システムのWebサービスをジョブの1つとして一連の業務に組み込むことができる。他のジョブと同様に簡単な操作で定義、実行、監視でき、SOA環境を含むシステムの自動化が図れる。さらに、WebサービスからJP1で定義したジョブを実行、監視することもできる。このように、WebサービスからJP1の連携が容易なため、将来的にWebサービスを有効利用しようとしている企業も導入しやすい。

 JP1による運用の自動化の初期費用は50万4000円(税込)から。運用管理担当者の数を減らしたり、コア業務に手厚く人員を配置できたりするならば決して高い買い物ではないのではないだろうか。

●JP1を導入したいのですが……
Q:価格およびサポート費用を教えてください。
A:最小構成はJP1/AJS2 - Manager、JP1/ASJ2 - View、JP1/Base(Windows版)で、標準価格が50万4000円(税込み)です。サポートは「平日8時〜19時」と「24時間週7日」の2種類を用意しています。費用は製品価格に対応して設定されます。

Q:準備を含め導入にかかる期間はどれくらいですか?
A:早いケースでは3カ月程度で導入しているケースがあります。作業は、各種ジョブ管理設計(ジョブシステム設計、ジョブ運用設計、障害対応設計など)、設計に応じたインストールおよびジョブ管理システムの構築、テスト環境設定およびテスト、本番用環境構築(ジョブ登録など)、本番切り替えという流れです。プロジェクトの特性によって各作業の期間は異なります。

Q:部分的な導入も可能でしょうか。
A:JP1のひとつのカテゴリを最小構成で導入し、規模拡大および他カテゴリを簡単に追加できます。

Q:もう少し詳しく製品を知りたい場合は?
A:製品に関するご購入前のご質問を電話、メールで、日立オープンミドルウェア問い合わせセンター(HMCC)にてお受けしております。ご質問には、専任スタッフが直接ご回答致します。また、JP1の製品サイトからは、各製品のマニュアル90日間の体験版(申し込み要)を無償にて提供しています。
なお、JP1の最新情報や製品カタログなどは、JP1製品サイトにて公開しています。

稼働状況を視覚的に把握:
「止まらないシステム」は企業の生命線――日立のJP1で実現

 ITシステムと経営が切り離せない時代になり、ITシステムの障害がビジネスに致命的な影響を与えるケースが増えている。日立製作所が提供する統合システム運用管理「JP1」のサーバ稼働管理製品「JP1/Performance Management」は、システムを監視して問題を未然に防ぐプロアクティブな管理を実現。万が一障害が発生してしまった場合にも、すばやい原因分析を可能にすることで、運用管理者を強力にサポートする。

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提供:株式会社日立製作所
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2009年4月30日