サーバ構築を通じて、ITサービスを作り上げるということホスティング基盤を支えるサードウェーブ

GMO-HSが運営するアイル「CORE Managed Service」に使われているサーバの大多数において、サードウェーブ製が使用されている。あえて大手メーカーでなくサードウェーブを選んだGMO-HSの考えはどこにあるのか、そしてそのメリットは何なのか、両社の声を聞いた。

» 2009年08月17日 10時00分 公開
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 GMOホスティング&セキュリティ(以下、GMO-HS)では、国内最大級のホスティングブランド「アイル」の中で共用サーバから専用サーバまで幅広いラインナップを提供しており、様々なハードウェアが取り扱われている。専用サーバサービスにおいては、ユーザーのビジネスシーンを広く支える「CORE Server Service」と管理・運営をアイルが行うことで内部工数負担を軽減し、効果的なコスト削減を提案する「CORE Managed Service」が主力商品だ。その中のマネージドサービスにおいては、現在運用されているサーバの大多数がハードウェアパートナーであるサードウェーブ製だ。CORE Managed Service のサービス開始とほぼ同時期、2008年の9月以降、原則としてサードウェーブ製サーバを採用するようにしているという。

幅広い顧客ニーズに対応し、現場での運用に適した仕様を提案

 GMO-HSでは、それまで別の業者からサーバを調達していたが、2008年の春頃にサーバの選定を行い、サードウェーブを含め複数の企業から提案を募った。このとき、サードウェーブからの提案が採用された。

GMO-HS 専用ホスティング事業本部 副本部長 兼マネージドサービス部 部長の鈴木義幸氏

 「サードウェーブとのパートナーシップは、“今回が初”となりますが、コストはもちろん、われわれの顧客の要望に応じたカスタマイズが可能であることや、追加発注のしやすさ、つまり安定供給や迅速な納品、それから国外データセンターでも運用が容易かどうかといった点で評価し、最終的に採用を決めました」と、GMO-HS 専用ホスティング事業本部 副本部長 兼マネージドサービス部 部長の鈴木義幸氏は説明する。

 サードウェーブでは、GMO-HSの要望をヒアリングした上で、サーバのフォームファクタやエアフローを同社の仕様に合わせたサーバ「R-160シリーズ」を開発、提案したという。そのため同製品はGMO-HSの要件を高いレベルで満たすものとなった。

 R-160は、そのCPUも“86ものラインアップ”から選択できる。CPU能力やメモリ、HDD容量などのスペックの幅が広ければ、GMO-HSが提供するマネージドサービスが対応できる範囲も広がる。CPUを変更し、世代を超えて使い続けることも可能だ。それでいて、クライアントPCに近いともいえる“コストの安さ”を実現している。こうした提案力が、まさに選ばれた理由となった。

 GMO-HS 専用ホスティング事業本部の梅原誠 副本部長は、「サーバの形状はもちろん、熱効率や電源環境などもチェックしています。また、当社独自の運用ツールがきちんと動くかといった検証も行い、導入決定から半年くらいの期間を要して、実際の調達を開始しました」と話す。

「クセがなくて扱いやすい、効率的に管理できるサーバ」――運用担当の声

GMO-HS マネージドサービス部 運用グループ 南賢之 氏

 GMO-HS マネージドサービス部 運用グループの南賢之氏は、CORE Managed Serviceに使われているサーバを管理しているエンジニアだ。南氏は、サードウェーブのサーバを「ハードウェアにクセがなくて扱いやすい」と評価している。

 「様々なメーカーのサーバを管理していますが、BIOSなどにクセがあることがあります。ですが、サードウェーブの製品はそれがありませんでした。そのため、新人が入ってきたときにも、トレーニングしやすいですね。また、少人数のスタッフでも効率的に管理できるサーバなので、日々増えていく案件にも対応可能なのです」(南氏)

 他社サーバよりクセがないという点では、鈴木氏も同様の評価をしている。例えば、OSの新バージョンをサービスに取り入れようとすれば、必要なドライバをインストールしたり、GMO-HS独自の運用ツールを対応させたりといった業務が必要になるが、その作業の進め方においても、“メーカーの独自仕様”に悩まされることが少なくなったという。

 また南氏は、サードウェーブの提案力の強さを認識した例として、マネージドサービスの一環としてHAクラスタの構築を進めた際のエピソードを紹介する。

 「当初、IP-SANを使って共有ディスクにするような構成を考えていたのですが、サードウェーブにハードウェア構成を相談したところ、ブレードサーバに近い形状を提案してくれました。われわれの運用負荷も考えてくれた上で、より適切なものを提案してくれたのです」(南氏)

 また、サードウェーブによる対応の迅速さも、現場のエンジニアとして高く評価している。しばしば南氏のところには、“できるだけサービスインを早めて欲しい”という顧客からの要望が届く。そこで「電話でサードウェーブに要件を伝えたところ、即座に提案があり、約2日後には納品されたのです。対応が早いと、顧客に対してもいち早くサービスを提供できることになります」とのことだ。

適切なスキルを持つスタッフが、ダイレクトにサポート

 南氏は、サードウェーブのサーバについて、「マネージドサービスで実際に使っている中では、初期不良も極端に少ない。一部の機械部品を除き、大きな故障も皆無です」と高く評価している。

 GMO-HSにとっては、サードウェーブから調達するハードウェアが顧客サービスの基盤となる。そのため、サーバ自体の信頼性やサポート品質は、非常に重要なポイントだ。

 サードウェーブ 法人事業部 サーバ/エンベデッド システムプロダクト テクニカルマネジャーの齊藤愼仁氏は、製品の信頼性について、こう説明する。

サードウェーブ 法人事業部 サーバ/エンベデッド システムプロダクト 齊藤愼仁 テクニカルマネジャー

 「当社サーバ製品では、“初期不良率0.05%以下”を謳っています。すべてのサーバを国内で製造しており、専門スタッフが24時間の負荷テストを行った上で、責任を持って出荷しているのです。もちろん、信頼性を高めようとすればするほどコストも高くなるので、“やりすぎ”はいけません。バランス良く、適切なコストで、十分に高い信頼性を実現することが大切だと考えています」(齊藤氏)

 さらに、サードウェーブにはサーバ予備機のスタンバイがあり、HDDやファンなどの保守部品は両者に在庫させておくなどの手配も行っている(なお、CORE Managed Serviceでは、サーバのハードウェア故障に際しては同等構成のサーバにHDDを載せ替えて迅速に復旧する、コールドスタンバイのサービスもある)。

 なお、サードウェーブの法人営業部では、サポート専門の窓口を通さずとも、サポートサービスを受け付けられるという。

 「それこそが、当社の強みなのです。営業にでも、技術スタッフに対してでも、直接問い合わせてもらえればこちらで障害を切り分け、対処するため、サポートオペレーターを経由することによるストレスや無駄な時間は生じないはずです」(齊藤氏)

 実際、鈴木氏は、大手メーカー製サーバのサポートでは手続きに時間がかかりすぎて困ると指摘している。

 「サービスを提供している立場からすれば、サポートのリードタイムが遅いのは大きな問題です。実際、ハウジングサービスを手掛ける会社の中には、メーカーの“サポート対応代行サービス”を提供しているケースもあるくらいなのですから」(鈴木氏)

ビジネススピードへの適応と、長期安定供給への対応

 サードウェーブ側でも、GMO-HSとのパートナーシップが大きな経験になっているという。

 例えば、今回の要件の1つであった「国外データセンターへの納品」については、多数のデータセンターを運用するGMO-HSらしいニーズだが、その対応には、苦労も伴った。サードウェーブのサーバは完全に国内で製造しており、国外で使うとなれば輸出のための手続きが必要だ。それもコンポーネント単位で輸出許可が必要となるため、手続きは繁雑。サードウェーブはメーカーとして製品の輸出経験はあるものの、GMO-HSが迅速にサービスインできるよう、可能な限りの短縮を図る必要があった。

サードウェーブ 法人事業部 東京営業一課 高麗泰裕 課長

 サードウェーブ 法人事業部 東京営業一課 課長の高麗泰裕氏は、次のように話す。

 「われわれとしても、輸出体制構築のような取り組みを通じ、GMO-HSによるビジネスのスピードを知ってきました。今では案件の打診を受けた際に、まずサービスイン予定日時をヒアリングし、それを最優先して動くようにしています」(高麗氏)

 またGMO-HSでは、製品寿命の長さもサーバに求める要件の1つと位置付けている。実際、大手メーカー製サーバでは急に生産終了となるケースもあり、GMO-HSとしては採用しづらいこともあるという。

 「大手メーカー製は、ネームバリューなどのメリットはあります。しかし、メーカーのロードマップに振り回されて困る場面も多いのです。製品が継続するとしても、価格が変わってしまって、収益にも大きく響く危険があります。やはりマネージドホスティングの場合、小回りが利いてカスタマイズしてくれるメーカーが望ましいですね。特に、顧客に応じたカスタマイズをしている都合上、そういった柔軟な対応が重要なのです」(梅原氏)

顧客志向で厳しくすり合わせたサービスレベル

 現在でこそ、GMO-HSとサードウェーブ間には信頼関係が成り立っているが、ハードウェア導入時にはそれぞれの企業文化やビジネススタイルの違いから、いくつかの試練もあったという。

GMO-HS 専用ホスティング事業本部 梅原誠 副本部長

 「当初、発注や納品などのフローや、そのほかの細かい点に関して何度も話し合いました。“気まずいミーティング”も複数回ありました」と梅原氏は振り返る。

 ホスティング商材の中でも“マネージド”という、顧客からの要求が厳しいビジネスモデルのため、通常のサーバの利用方法とは異なる要求レベルや視点で意見するGMO-HSと、安定したサーバ供給に努めるサードウェーブでは、顧客志向という観点では同じだが、商習慣に多少の違いがあった。

 だが結果として、その時期があったからこそ両社の信頼関係も強まり、ハードウェアの安定供給や迅速な納品を可能にすることで、顧客の様々な要望に応えられる体制が実現したという。

 「今後もパートナーシップを深めます。GMO-HSが今後もサービスを拡充していく中で、サードウェーブも一緒に“サービスを作っている”と意識して取り組んで欲しい」と鈴木氏は期待を示す。

 GMO-HSは今後も、新しいサービス、より良いサービスを提供していくために、サーバに対して高いレベルの要求を出し続けることになる。例えば、温暖化ガス排出削減のために低消費電力化を進める、といった要望が既に出ているという。

 また、6月30日より開始されたソフトウェアやアプリケーションベンダーのSaaS化、クラウド展開を支援する「SaaS・クラウドインキュベーションプログラム」にも、サードウェーブの協力が期待されている。

 「このサービスは、GMO-HSとサードウェーブによるこれまでの実績の上に、集大成としてあるものと認識しています。“サードウェーブが最適なサーバを構築してくれる”と信じているから、着手したともいえるのです」(梅原氏)

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提供:株式会社サードウェーブ
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2009年9月16日