情報共有と効率化を目指し、基幹システムを刷新:約1000ものバッチジョブ運用の安定稼働と運用効率アップを支える「JP1」

伊藤忠テクノソリューションズは、経営インフラの再構築プロジェクト「Next.MI」の一環として、グループ内での情報共有と業務プロセスの効率化などを目指し、基幹システムを全面刷新した。約1000ものバッチジョブ運用の安定稼働と運用効率アップの実現のために採用されたのは、日立の統合システム運用管理「JP1」のジョブスケジューラ「JP1/AJS2」だ。約30の基幹システムを統合し、情報の一元管理を実現したCTC。経営の「見える化」とグループ総合力の発揮に、意欲的な取り組みを続けている。


新基幹システム構築プロジェクトで約30の基幹システムを統合

CTC 情報システム部 MI運用課 藤原孝幸 課長 CTC 情報システム部 MI運用課 藤原孝幸 課長

 2006年4月、伊藤忠テクノサイエンス(当時)は、情報共有と業務プロセスの効率化などを目指し、約30の基幹システムを統合する、新基幹システム構築プロジェクトをスタートさせた。

 「従来の基幹システムは、各システムが個別に動いていました。経営分析をタイムリーに行うなど、経営の『見える化』を実現するためには、各システムを統合して、シームレスかつ効率良く運用できる、新基幹システムを構築することが必要でした」とCTC 情報システム部 MI運用課の藤原孝幸課長は話す。

 2006年10月、同社とCRCソリューションズが合併し、伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)が発足。システムのコンサルティングから設計・開発、運用・保守サポート、アウトソーシングまでをワンストップで提供できる強靭なシステムインテグレーター“新生CTC”として生まれ変わった。

 基幹システムの統合は、新生CTCとしての総合力の発揮のためにも重要だった。

きめ細かな制御と他社製品との連携の実績を評価

2ctc2.jpg CTC 情報システム部 MI運用課 伊藤雅彦氏

 「新基幹システムは、すべての業務を支えるものであり、止まってはならないシステムです。しかも、システム同士の連携は複雑で、膨大なバッチ処理を正確に制御して動かさなければなりません。システム開発のきわめて早い段階でジョブ管理ツールを選定したのは、ミッションクリティカルなシステムを支えるきわめて重要な要素だったからです」とCTC 情報システム部 MI運用課の伊藤雅彦氏は説明する。

 複数の製品を慎重に比較検討したうえで、日立の統合システム運用管理「JP1」のジョブスケジューラ「JP1/AJS2」を選んだのは、バッチジョブでエラーが発生したときのリカバリ処理をきめ細かく制御できることがポイントの1つだった。

 「あらかじめ設定したスケジュール通りに動かすだけなら、手作りのプログラムでも対応できるかもしれません。しかし、バッチ処理というのは必ずエラーが発生します。そのときに、エラーの内容をすばやく確認したり、後続のフローをきめ細かく制御できるのが、JP1の魅力でした」とCTC 情報システム部 MI推進2課 竹中博政氏は話す。

 JP1/AJS2を使えば、エラーで止まったジョブの流れを、再度動かすまでにかかる時間を大幅に短縮でき、「複数の処理がすべて終わるまでスタートしてはいけない」といった設定も確実に制御できる。カレンダー設定機能も柔軟できめ細かい。さらに、ほかのシステム同士のバッチ処理を制御して、その結果を新基幹システムに反映するといった連携を一元的に管理できるのだ。

 もう1つの重要なポイントは、バッチ処理で他社製品の特殊プログラムを採用したが、この特殊プログラムとの連携が確実にできることだった。

 「この特殊プログラムとの連携の実績が最も豊富だったのが、JP1でした。われわれにとってこの特殊プログラムの利用は初めてでしたが、日立は、これを安心して制御できる技術とノウハウを提供してくれたのです」(竹中氏)

 さらに、社内のJP1に精通した専門部署に相談できる安心感も大きかったという。

「JP1/AJS2 - DA」の活用で編集・修正作業を効率化

CTC 情報システム部 MI推進2課 竹中博政氏 CTC 情報システム部 MI推進2課 竹中博政氏

 2008年7月、新基幹システムがJP1とともに稼働を開始した。

 「従来のシステムでは複数システムにまたがっていたデータを、一元的に扱いながら、効果的な経営分析をすばやくできるようになりました。前日までの業績データを日々あたりまえのように利用できるのは、背後で、JP1が夜間バッチを確実に動かしているおかげでもあります」(竹中氏)

 新基幹システムでは、他社製品の特殊プログラムの90%以上をJP1/AJS2が制御している。ジョブ数は約1000本で、これを数百のジョブネットへ体系立てて登録して運用している。

 「JP1/AJS2を利用することで特殊プログラムをキックしてバッチ処理をスタートさせ、終了時のステータス情報も特殊プログラムから自動取得するような動きをスムーズに実現できました」(竹中氏)

 バッチ処理は大規模で、ジョブは互いに連携していて複雑だが、JP1の画面を見れば、それぞれのジョブのステータスがひと目で分かる。エラー発生時には、監視センターで24時間監視をしているオペレータへ警告メールが自動的に送信される。

 エラー発生からリカバリまでの時間を短縮でき、運用管理工数の削減にも役立っているのである。

 ジョブ管理の効率をさらに上げるために、ジョブ定義をMicrosoft Excelで編集し、一括定義ができる「JP1/AJS2 - Definition Assistant(以下、JP1/AJS2 - DA)」も利用している。

 例えば、ジョブネットの要素をMicrosoft Excelへ抽出し、そこで検索したり、編集をしたうえで、JP1に戻すといったことがスムーズにできるのである。

 「通常のジョブ編集・修正作業は、JP1の画面で十分スピーディにできますが、本番環境をコピーして開発環境を作ったり、一時的に実行する小さなバッチ処理を短時間で作るといったときに、JP1/AJS2 - DAは便利です」と伊藤氏は評価する。

 JP1/AJS2 - DAでジョブネットの情報を出力して、Microsoft Excel上でグラフィカル表示するマクロプログラムも作り、開発チーム内でバッチ処理の状況確認などに活用している。

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JP1のログ記録分析でより戦略的な運用計画

 さらに、JP1のジョブ予測時間と実際にかかった時間を記録し、より戦略的な運用計画にも活用している。

 「JP1のログを使って実行時間をチェックして、運用計画を立てたり改善したり、処理に長い時間がかかったジョブを分析して問題を発見したりしています。すべての業務を支えるシステムですから、何よりもまず安定稼働が重要ですが、バッチ処理をできるだけ効率良く行う工夫も不可欠なのです」と藤原氏は指摘する。

 運用管理工数を削減しながら安定稼働を支え、さらに、戦略的なログ分析や問題発見も容易にできるJP1は、CTCの総合力発揮の基盤となる新基幹システムをしっかりと支えているのである。

※本記事は、日立製作所より提供された記事を許諾を得て再構成したものです。





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アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2010年3月1日