クラウド時代のシステム像を変えていくRHEL6の実力とは?

年内にリリース予定のRed Hat Enterprise Linux 6により、x86アーキテクチャのLinuxシステムはUNIX並みの性能と信頼性を備え、あらゆる企業システムで選択肢となっていくだろう。


Linuxとオープンソースソフトウェアがクラウド時代の標準に

tnfigredhat1.jpg Red Hatの会長兼CEO、ジム・ホワイトハースト氏

 6月に米国ボストンで開催した「Red Hat Summit 2010/JBossWorld 2010」で、OSやミドルウェアのベンダーロックインをオープンソースが解消してきたことを説いたRed Hatの会長兼CEO、ジム・ホワイトハースト氏。技術のパラダイムシフトがクラウドに象徴されていると話す同氏は、クラウドの構成要素もまた、オープンなものが選ばれるのだと強調する。

 Red Hat Summit 2010に前後する形で、IDC Japanが発表した2つの市場予測は、ホワイトハースト氏の言葉に説得力を与えている。同社が5月に発表した2010年第1四半期、つまり直近の国内サーバ市場動向では、x86サーバの出荷が大幅に増えていることが明らかとなった。さらに6月に発表した国内のOS市場予測では、商用UNIXの市場が明らかな鈍化を示しているのに対し、Linuxは安定した成長(2014年までのCAGRでプラス8.5%)を遂げると予測されている。これらのデータは、基本的にはスケールアウト型のアーキテクチャが好まれるクラウドの時代において、x86アーキテクチャのLinuxシステムを採用する企業が今後も増加することを示している。

 実際、企業におけるLinuxの導入は、基幹系のシステムやミッションクリティカルなシステムといった領域でも進み、あらゆる企業システムで選択肢となっている。一昔前ならミッションクリティカルなシステムにLinuxを採用するのは実績や信頼性といった観点でためらいがあったものだが、ニューヨーク証券取引所や東京証券取引所に導入されたシステムが分かりやすいアイコンとなり、導入の抵抗感を消失させ、国内でもフォロワーを生み出している。

商用UNIXに肩を並べる高い信頼性と高可用性を実現するRHEL6

tnfigredhat2.jpg レッドハットのマーケティング本部部長、中井雅也氏

 この流れを決定づけそうなのが、Red Hatが年内にリリース予定のLinuxディストリビューション「Red Hat Enterprise Linux 6」(RHEL6)だ。メジャーバージョンアップにふさわしい数多くの機能改善が図られているRHEL6だが、サポートするCPU数がRHEL 5系の64個から4096個に、メモリが64Tバイトから128Tバイトに拡張されるなど、スケーラビリティが商用UNIXと遜色(そんしょく)ないレベルに達している。また、RHEL5.4と比較して待機時の消費電力を36%程度削減するなど、大規模環境で必要とされる拡張性と省電力性を兼ね備えたOSに進化している。

 加えて、IntelのXeon 7500番台に代表される最新のハードウェアをサポートすることで、商用UNIXに肩を並べる性能と信頼性も手に入れた。かつては、ハードウェアプラットフォーム的にx86サーバが持っていなかったRAS機能がUNIXサーバの強みの1つだった。しかし、UNIXサーバが独自技術で実現していたのとほぼ同等のRAS機能を持つXeon 7500番台が登場したこと、そして、ハイエンドのUNIXサーバが特徴としていたCPUやメモリのホットアド機能をRHEL6で実装したことで、高い信頼性と高可用性を持ったシステムはx86サーバとRHEL6の組み合わせで実現可能となる。

 さらに、RHEL5.4からサポートし、RHEL6でさらに機能が強化された仮想化技術「KVM」にも注目が集まる。KVMを標準的な仮想化エンジンとするクラウド基盤は、IBMやNTTコミュニケーションズがすでに提供を行っている。また、一般的な仮想化技術ではディスクI/Oやネットワークがうまく隔離されておらず、これがSLAの観点から不安材料となっていたが、RHEL6ではCgroup(Control Group)と呼ばれるリソース管理機能が用意され、プロセス単位で管理していたCPUやメモリ、I/Oなどをグループ化し、グループ単位で管理できるようになる。Cgroupによって、KVMは市場が望むニーズを満たすことができるようになるだろう。

オープンミドルウェア・スタックの採用で、サーバOSとしての地位をさらに盤石に!

 レッドハットのマーケティング本部部長である中井雅也氏は、こうした潮流に加え、ミドルウェアの領域でも、ベンダーロックインを回避し、性能と信頼性の両面でユーザーニーズに適合しながらTCOの削減につながるオープンなミドルウェア・スタック、同社でいえば「JBoss Enterprise Middleware」のようなアプリケーション基盤の導入が進むと断言している。また、同氏は以下のように語っている。

 「すでに米国では、ニューヨーク証券取引所を運営するNYSEユーロネクストが商用UNIXからRHELに移行し、さらにミドルウェアスタックにJBoss Enterprise Middlewareを導入した事例などが話題となっていますが、こうした変化が日本でも進んでいます。リスクを極小化することに腐心するあまり、何も変えないという選択自体がリスクとなっています。変化のための最良の選択肢がオープンソースなのです」


 RHEL6がリリースされれば、商用UNIXからのマイグレーションを検討するユーザーも出てくるだろう。そうした情報を提供する場として、9月には以下のイベントが開催予定となっている。同イベントへは、RHEL6とオープンソース・スタックを用いたソリューションの知見をいち早く得られる場となるだろう。

「Sun Set Cruise 2010 Summer」イベント情報
日時 2010年9月3日(金) 10:00〜14:30
会場 サピアタワー(東京ステーションコンファレンス6階)
対象 RHEL6、オープンソース・スタックの情報を入手したい方
プログラム プログラム一覧を見る
入場料 無料
主催 レッドハット株式会社、日本アイ・ビー・エム株式会社


提供:レッドハット株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2010年8月31日

「Sun Set Cruise 2010 Summer」イベント情報

日時 2010年9月3日(金)
10:00〜14:30
会場 サピアタワー
(東京ステーションコンファレンス6階)
対象 RHEL6、オープンソース・スタックの
情報を入手したい方
プログラム プログラム一覧を見る
入場料 無料
主催 レッドハット株式会社
日本アイ・ビー・エム株式会社

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