クラウド、モバイル、資産管理のスマート化――あらゆるインフラ管理を最適化する答えはあるかIBM Pulse Japan 2012 Preview

ビジネスを取り巻くIT環境が目まぐるしく変化する中、それぞれの課題に個別対応していては、ITをビジネス価値に転ずることは難しい。企業のITインフラを総合的に、そして最適化した形で管理できる仕組みはあるのか? IBMはその問いにPulse Japanで答える。

» 2012年04月10日 15時00分 公開
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 ITはビジネスに対し「実行力」で寄与すべきだ――この姿勢を表明したのがIBM Pulse 2011であったとするならば、去る3月4日から7日にかけて米国で開催されたPulse 2012でIBMが伝えたのは「実行力のカギはクラウドにある」というメッセージであった。

 振り返ればこれまで、IBMの年次カンファレンスであるPulseでは、比較的上流の概念が語られてきた。それはサービスマネジメントを通じて、IT基盤を可視化し、管理可能とし、自動化する(Visibility/Control/Automation)という考え方である。

2012年3月に米国で開催されたPulseの様子

 同時にここ数年で、企業のビジネスを取り巻く状況は大きく変わりつつある。IT部門には常にコスト削減の波が押し寄せるとともに、スマートフォンやタブレット端末の登場によるデバイス多様化にも対処しなければならない。そこでは新しいセキュリティーの仕組みも必要になる。これら至急に対処しなければならない課題を解決し、ITの力をビジネス価値に転換し得る具体的な解が、ビジネスに最適化されたクラウド環境なのだと言えよう。

 来る5月18日、Pulse Japan 2012が開催される。そこではITで日本企業のインフラを統合管理し、ビジネスに価値をもたらすためのノウハウが披露される予定だ。

 Pulse Japan 2012ではテーマ別に複数のトラックが設けられ、中心となるのは「クラウドコンピューティング、データセンター管理(Aトラック/Bトラック)」、「モバイルデバイスを含むエンドポイント統合管理(Cトラック)」、「企業資産、社会インフラ管理(Dトラック)」となる。クラウドやセキュリティーに関する米国発の最新動向だけでなく、既に実証された国内外の事例も公開される。本稿では当日予定されているセッションについて、その見どころを紹介しよう。

「Pulse Japan 2012」セミナー情報
日時 2012年5月18日(金) 10:00〜18:00
会場 ザ・プリンス パークタワー東京
プログラム セッション一覧を見る
入場料 無料
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クラウドの成功事例&導入ノウハウを豊富に紹介

 日本IBM理事でクラウドマイスターの紫関昭光氏が紹介するのは、同社によるパブリッククラウドサービス「IBM Cloud」だ。「IBM Smarter Cloud―スピード経営を実現するクラウドとは?(A-1)」と題し、経営を支える戦略基盤にITを変革するという視点からクラウド活用を取り上げる。またシステム製品事業でエバンジェリストを務める佐々木言氏のセッション「プライベートクラウド基盤とは何か。構成要素とアプローチ方法(A-5)」では、多くの企業が検討しているであろうプライベートクラウドの構築について、そのアプローチ方法や、最適なハードウェアを選定するポイントが、自社の構築適用例に基づいて紹介される。

 Aトラックの中でも見逃せないセッションとしては「スマートフォンを活用したe-learningシステムの導入―クラウドサービス適用の事例―(A-2)」が挙げられるだろう。ユーザー企業であるファイザー・ホールディングズのプロジェクト責任者が、新しい社内サービスを立ち上げ、運用する際にクラウドが果たした役割を紹介するという、貴重な内容となっている。

 この1年、Tivoliが成し遂げたサービスマネジメントの成功例については、新日鉄ソリューションズによる「先進的クラウドサービス提供における管理手法の取り組み(B-1)」や「IBMサービスマネジメントソリューションでビジネスの状態を可視化する! ―先進的サービスマネジメント事例紹介―(B-2)」を通じ事例に基づく具体的な解説がある。

 なお例年好評を博しているTivoliユーザー研究会(JTUG)によるセッション「サービスマネジメント現場からの工夫ご紹介―ユーザー研究会会員事例からの役立つノウハウ―(B-4)」では、導入するだけに終わらないために、ツールの使いこなしにスポットを当てたノウハウ紹介や、米国Pulseの参会者による技術動向レポートが行われる予定だ。

モバイルデバイスの導入課題を解決

 既に述べたとおり、スマートフォンやタブレット端末の急速な普及と、モバイルデバイスのビジネス活用を後押しする「BYOD(Bring Your Own Device)」という考え方に内心同意しつつも、セキュリティーやITガバナンスという観点から、その導入解禁には二の足を踏む企業も多いだろう。Cトラックはそういった企業担当者にとって、一筋の光明をもたらす構成となっている。

BIOSレベルでTEMを組み込み高度なセキュリティー/電力管理を行うSmart Client Manager

 「Smarter Workplace - スマホ、タブレットでビジネスが変わる―加速するモバイルのビジネス活用における課題と考慮点―(C-1)」でモバイルデバイスの便利さと、活用上の課題を整理してみせるのは日本IBM理事の繁沢優香氏だ。同じく同社ソフトウェア事業の南郷理恵子氏はセッション「モバイル環境におけるエンドポイント統合管理―企業に求められるMDMとは?―」を通じてAndroidやiOS端末をセキュアでシンプルに運用できるというエンドポイント統合管理システムを紹介するという。

 ビジネスPCにBIOSレベルでTivoli Endpoint Manager(TEM)のテクノロジーとの連携を組み込み高度な省エネ/セキュリティーを実現するという「Smart Client Manager」を紹介するのは東芝だ。同社による「東芝の先進的PC管理ソリューション事例―TEMを活用したエンドポイント管理―(C-3)」では、共同で検証を行った日本IBM 大和事業所の担当者ともに、同ソリューションがもたらす効果が示される。なおインフォセックが講師を務めるC-4セッション「踊るエンドポイント管理―事件は会議室じゃない、PCで起きているんだ!―」はそのタイトルからも、内容に大変期待が持てる。

スマートな企業資産管理に向けて

 「企業資産、社会インフラ管理」をテーマとするDトラックでは、現在の日本企業が避けては通れない課題を解決する手段が提示される。セッション「いまこそ、新時代の資産・サービス管理を考える―社会や企業活動の基盤となる資産・作業・サービスマネジメントの動向とグローバル事例のご紹介―(D-3)」の講師を務める日本IBM Tivoli事業部の清野聡氏は、東日本大震災の復興活動が進み、企業の設備情報や作業管理の標準化についてその重要性が認識されつつあるという前提に立ち、ISO55000の動向も踏まえつつ、同社のMaximoソリューションが持つ豊富な事例を披露するという。

 合わせて震災復興という視点では、今まさに復興活動のただ中にある宮城県石巻市で震災復興部の協働プロジェクト推進課長を務める近藤順一氏が「石巻復興協働プロジェクトのご紹介―世界の復興モデル都市を目指して―(D-2)」と題し、IBMがグローバルで展開しているスマーター・シティーズ・チャレンジを利用した同市の復興プロジェクトを紹介する。

 また昨年3月に買収し、IBMのポートフォリオに加わった不動産管理ソリューション「TRIRIGA」については、講師として米IBMからビジネス開発ディレクターのシェーン・ウィルソン氏が来日。NOKIAがTRIRIGAで実現した統合企業不動産管理システム(IWMS:Integrated Work Management System)についてその詳細が語られる。


 なお当日は、日本IBM Tivoli事業部長の高瀬正子氏による基調講演「Optimizing the World Infrastructure(あらゆるインフラの最適化)」に加え、特別講演として秋田市の穂積志 市長自らが登壇する「あきたスマートシティプロジェクト―地方都市からの挑戦―」および、東芝による「デジタルプロダクツにおけるスマート化するインフラへの挑戦」が予定されている。前者では同市がIBMの協力を得て構築したスマートシティ情報統合管理基盤が、後者ではセッションC-3でも披露される東芝のSmart Client Managerの特徴が、それぞれ披露される予定だ。

 冒頭も述べたように、基幹システムのクラウド化、クライアント端末の多様化、そしてITによるスマートな資産管理の必要性など、企業の経営者および情報システム部門の担当者は、複数の課題に直面している。これらに個別対応するのではなく「すべてを/最適化し/管理する」方策を探るためには、Pulse Japan 2012がその一助となるだろう。

「Pulse Japan 2012」セミナー情報
日時 2012年5月18日(金) 10:00〜18:00
会場 ザ・プリンス パークタワー東京
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提供:日本アイ・ビー・エム株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2012年5月15日

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日時 2012年5月18日(金) 10:00〜18:00
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