Special
» 2013年11月13日 10時00分 UPDATE

オープンソースによるスケールアウト型NASがストレージの新たな地平を切り開く!

ビッグデータ時代の到来により、多様なデータの管理を目的に企業導入が進められてきたネットワーク接続ストレージ(NAS)。ただし、データが急速に増加する中、NASに対する企業ニーズと実際の機能の間にかい離が生じている。そうした状況を打破するのが、レッドハットのスケールアウト型NASストレージソフトウェア「Red Hat Storage Server」と、それを軸に展開するパートナー各社のソリューションである。

[PR/ITmedia]
PR

NASの機能とニーズのミスマッチを解消するために

 企業が管理すべきデータは増加の一途をたどっている。そのことは企業競争力強化のためにデータ活用が広がっている現状からも容易に理解できるだろう。これに伴い、ストレージ市場は右肩上がりの伸びを示しており、とりわけNAS(Network Attached Storage:ネットワーク接続ストレージ)やiSCSI対応ストレージは、既存のLAN環境に簡単に接続可能なことと相まって普及が著しい。

レッドハット ソリューションアーキテクトの小島克俊氏 レッドハット ソリューションアーキテクトの小島克俊氏

 ストレージの選択にあたって企業が重視する代表的な項目が、「より高速な処理性能」と「大量のデータへの対応」である。ただし、両要件を同時に満たすストレージ環境の整備は、現実には極めてハードルが高い。まず前者においては、SSD(Solid State Drive)の搭載や仮想化技術の実装を通じて、処理性能を飛躍的に高めた製品は確かにいくつも存在する。だが、それらは一般的なNASよりも格段に価格が高く、IT予算が十分に確保されていなければ企業での採用は困難だ。

 また後者について、過度のアクセス集中はストレージの処理能力を低下させる原因の1つであり、ストレージが大容量化するほどこの問題が顕在化しがちである。ネットワーク設計や各種チューニングによる対処も考えられるが、そのためにはノウハウの蓄積が必要とされ、ベンダーに作業を一任した場合には、少なからぬ手間とコストの負担が発生する。レッドハットのソリューションアーキテクトを務める小島克俊氏は「従来のNAS製品では、昨今のデータ爆発までは想定されていなかったために、製品の機能や性能がユーザーの思考に制約を与えている」と説明する。

 企業内データの大容量化がさらに進むことは明らかだ。こうした中、手をこまねいていては、問題は深刻さを増すばかりである。では、この問題に対してどのような対策を講じるべきなのか。その“解”として今、存在感を急速に増している製品が存在する。レッドハットが2012年7月から国内での販売とサポートを開始したスケールアウト型NASストレージソフトウェア「Red Hat Storage Server」(Red Hat Storage)がそれだ。

OSS技術でコストの問題を解決

 従来型NASの抱える問題の根本には、独自技術に基づくディスクドライブとRAIDコントローラ、管理ソフトウェアの製品化を推し進めてきたことがある。結果、特定ベンダーによる囲い込みを許すこととなり、容量当たり単価の高止まりも続いている。

 「同一ベンダーのNASでありながら、ハードウェアの供給元の違いによって個別の管理ツールを利用することがしばしばある。そのためにストレージ管理が複雑化し、管理コストも増大を続けてきたのだ」(小島氏)

 対して、Red Hat Storageは、分散ファイルシステムである「GlusterFS」などのオープンソース(OSS)技術により開発されている点で従来型NASとは一線を画す。具体的には、汎用的なx86サーバとドライブによるシステムを実現。これらにより、コストの問題に対する抜本的な対応が図られているのだ。

 加えて、そのスケールアウト型アーキテクチャも見逃せまい。サーバ当たりのストレージ容量の増強に加え、サーバを追加することによる容量拡張も可能になっている。とりわけ後者では処理能力もリニアに高められるというわけだ。

 仮想化環境やクラウドでの利用にも対応。オンプレミスからクラウドへのシステム移行など、異なるプラットフォーム間でのシステム連携において高い柔軟性を実現している。

 こうした機能面の高さに着目し、Red Hat Storageの発表以来、データ保護やオブジェクトストレージ、クラウドストレージなどの用途で、レッドハットには業種・業態を問わず数多くの企業から問い合わせが寄せられているという。さらに、ここにきて新たな動きも表れている。販売パートナーによる同ソフトウェアを用いた新たな価値提案が本格化し始めているのだ。

Red Hat Storageの適応領域。エンタープライズ向け用途と、膨大なワークロードに対応 Red Hat Storageの適応領域。エンタープライズ向け用途と、膨大なワークロードに対応

ニアラインストレージとしてRed Hat Storageを活用

 その1社が日本ヒューレット・パッカード(日本HP)だ。同社がRed Hat Storageに着目した狙いは、データのライフサイクルマネジメントに基づくストレージの使い分けの支援にある。日本HPのテクノロジーコンサルティング統括本部インフラストラクチャソリューション部でシニアコンサルタントを務める小西克博氏は次のように説明する。

日本HP テクノロジーコンサルティング統括本部インフラストラクチャソリューション部 シニアコンサルタントの小西克博氏 日本HP テクノロジーコンサルティング統括本部インフラストラクチャソリューション部 シニアコンサルタントの小西克博氏

 「ストレージの速さを追及すれば、ディスクのI/O性能の関係から容量拡大には限界がある。ただし、企業が所有するデータのうち、データベースに格納すべきものはごく一部。ならば、非構造化データをはじめとする、それ以外のデータのアーカイブに特化したニアラインストレージ(オフラインストレージとオンラインストレージの中間)をRed Hat Storageで整備し、企業のストレージコストの最適化につなげようと考えた」(小西氏)

 小西氏によると、Red Hat Storageは、大容量への対応に加え、耐障害性に優れ、多様なアクセス方式の受け入れが可能なため、コンテンツサーバやログ保管、バックアップなどのストレージに最適なのだという。

 その実践に向けた戦略製品と位置付けられるのが、4.3Uの筐体に最大60台のディスク搭載が可能な超高密度サーバ製品「HP ProLiant SL4500シリーズ」だ。同サーバを利用すれば、例えば、3TB(テラバイト)のディスクを採用すれば、180TB(テラバイト)までの容量を1台で実現できる。しかも、Red Hat Storageでは必要な機能のみの選択が可能なため、絞り込むことで容量単価を従来型NASの6分の1にまで削減できるという。

 日本HPは、以前からLinuxディストリビューション「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」の導入支援に取り組み、数百万行レベルのアプリケーションのコード解析を通じた移行支援サービスも手掛けてきた。それも一重に、企業にとって利便性の高い先端技術はOSSからもたらされるとの考えが根底にあるからこそ。「HP ProLiant SL4500シリーズで実現するスケールアウト型NASストレージソリューションはOSSの技術と企業のニーズが合致した典型例だ」と小西氏は声を弾ませる。

HP ProLiant SL4500とRed Hat Storage Serverで実現する高いスケーラビリティ HP ProLiant SL4500とRed Hat Storage Serverで実現する高いスケーラビリティ

Cisco UCSとの組み合わせでデータセンターの運用効率化を図る

 また、シスコシステムズもレッドハットの販売パートナーである伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)と共同で、データセンター(DC)内のストレージ用途としてRed Hat Storageの提案に力を入れている。その目指すところは運用コストの削減だ。シスコシステムズのソリューションシステムズエンジニアリング データセンターソリューションでシニアコンサルティングシステムズエンジニアを務める大平伸一氏は次のように解説する。

シスコシステムズ ソリューションシステムズエンジニアリング データセンターソリューション シニアコンサルティングシステムズエンジニアの大平伸一氏 シスコシステムズ ソリューションシステムズエンジニアリング データセンターソリューション シニアコンサルティングシステムズエンジニアの大平伸一氏

 「シスコシステムズはネットワークをはじめとするインフラ基盤で豊富な導入実績を誇り、DC内のシステム運用を数多く手掛けているが、運用コストの削減を求める声は高まる一方だ。Red Hat Storageはこの要求に応えるための現実的な“解”として大きな可能性を秘めている」(大平氏)

 具体的にはこうだ。一般的にDC内のx86サーバはハードウェアのトラブルに備え、異なる用途のシステムごとに予備機が1台ずつ準備されている。だが、現状ではシステム全体で予備機の余剰感が高いことが、運用コストを底上げする一因となっていた。そこで、システムの構成要素を統合管理するシステム「Cisco Unified Computing System(UCS)」を使用し、システムをまたいだ予備機の利用や、サービスプロファイルに基づくラックマウントおよびブレードの一括管理が可能な仕組みを整備している。

 その上で、状況に応じて予備機をサーバとストレージにそれぞれ使い分けられる環境を実現することで、インフラ全体レベルで予備機の台数を減らし、運用コストの削減につなげようというわけだ。

 「この取り組みが可能になったのも、汎用サーバをストレージとしても使用できるようになったからこそだ」と大平氏は強調する。

 LANの高速化も追い風である。NAS専業ベンダーの製品の中には、伝送速度を高めるためにInfiniBandをサーバ間の接続に採用しているものも少なくない。だが、Ethernetの技術進化は著しく、DCのネットワーク環境においても10Gbps/40Gbpsが使われるようになった。「もはや速度という点では見劣りしなくなった。さらに、Ethernetで構築するエンジニアの方が圧倒的に多いため、人件費を抑えられる」と大平氏は話す。

 また、DC内での利用を考慮すれば、レッドハット製品の信頼性の高さもポイントであり、CTCとの共同検証でも高い安定性が確認されているという。今後、同社はサーバやゲストOS、ストレージノードのプロビジョニングによる運用の自動化も視野に入れており、自律運用のためのオーケストレータ製品を追加することでその実現を目指す考えだ。

柔軟なストレージ拡張が可能に

 日本HPとシスコシステムズの話を総合すると、Red Hat Storageを用いた提案活動は好調な滑り出しを見せ、さまざまな用途での利用が進んでいる。例えば、日本HPによれば、製造業における設計時の生データや工場の各種センサーデータにまで広がりつつあるという。

 一方で、Red Hat Storageによって、企業のストレージ整備のあり方も大きく変わりそうだ。低コストでの導入が可能になったことで、必要に応じた予算レベルで十分なデータ管理が可能になるということの現実味を帯びてきたからだ。

 レッドハットの小島氏は、「ストレージ需要予測は非常に難しく、そのことにIT機器の購買担当者の多くが悩まされてきた。しかし、クラウドや仮想化の組み合わせによるストレージ予算の的確な制御と、OSSによる既存ストレージとの確実な連携により、3〜5年ごとのシステムリプレース時期にとらわれずにストレージを買い増すことが可能になった。小さく始めて大きく育て、柔軟に基盤を見直すことで、TCOの削減にも貢献できる」と強調する。

 同社では導入支援の一環として専用インストーラも用意。OS不要で導入できるようになったことに加え、慣れれば1〜2分で調整を完了できることも、迅速展開におけるメリットの1つだ。クラウドや仮想化環境への移行時に必要だったアプリケーションの修正も不要で、ローカルディスクにアタッチする要領で気軽に利用に乗り出せる。

 「Red Hat Storageによりストレージの柔軟性が飛躍的に高められたことに異論はないだろう。OSSの技術は今でも革新を続けており、今後のさらなる進化も大いに期待されるところだ」(小島氏)

 安価で簡単なストレージ導入を実現したRed Hat Storage。同ソフトウェアは、ストレージ業界における久方ぶりの“台風の目”となりそうだ。

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


提供:レッドハット株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2013年12月12日