Special
» 2015年03月23日 10時00分 UPDATE

「生体認証ソリューション」はID・パスワード認証に代わる手段となるか?

IDとパスワードによる認証は、情報管理の基本だ。しかしユーザー側・情シス側のそれぞれが、利便性の低下や、運用負荷を感じているのが現状だ。こういった課題を解決する手段として注目されているのが「生体認証」。富士通の「生体認証ソリューション」を例にとり、その有用性を解説する。

[PR/ITmedia]

セキュリティリスク対策に「何」が必要か

photo

 業務PCのパスワード管理を「面倒だ」と感じているビジネスパーソンは少なくないだろう。Windowsやメール、また業務システムにはそれぞれ異なるIDとパスワードが必要だし、「定期的に変更する」「使い回さない」「異なる文字を組み合わせる」といったルールもあるのが一般的だからだ。

 一方、業務PCを管理する側の情シスにも、パスワードの変更対応や忘れてしまった際のサポートなど、運用上の負荷がかかっている。とはいえ「内部関係者による機密データの持ち出し」といったセキュリティリスクを防ぐためにも、対策しなければならないのが現状だ。

 そんな、多くの企業が抱えるパスワード認証の課題をまとめてみよう。

パスワード認証の現状 課題 希望
従業員 ・複数のパスワードを覚えられない
・システムごとに異なるパスワード入力が面倒
・利便性の高い認証手段がほしい
情シス ・パスワードの忘却対応や定期変更、ポリシー変更の工数を減らしたい ・セキュリティ強化と利便性向上を両立させたい
経営層 ・内部不正や不正アクセスをなくしたい
・個人情報や機密情報の漏えいを防ぎたい
・内部不正や情報漏えいのリスクを解消したい

photo 手のひら静脈認証は、ユーザー名とセンサーが感知した静脈パターンの特徴から本人を特定する仕組みだ。

 こうした課題を解決し得ると注目されているのが「生体認証」だ。例えば富士通では、業界で唯一、専用のサーバとソフトウェア、そして「手のひら静脈センサー」を内蔵したPC/タブレットを提供している。

 手のひら静脈には、「手のひらをかざすだけ」でWindowsや社内の業務システムへログインできるという利便性に加え、本人しか持ちえない「体の中の情報」なので盗まれにくいという特徴がある。またその本数が非常に多く、認証精度が高い。静脈そのものも太いため、他の部位の静脈と比べて寒さの影響が少ないのも特徴だ。

 手のひら静脈センサー搭載のデバイスを導入すると、何がどのように変わるのか。専用サーバ「Secure Login Box」、専用ソフト「SMARTACCESS/Premium」、手のひら静脈センサー搭載デバイス「ARROWS Tab Q775/K(タブレット)」「LIFEBOOK S935/K(ノートPC)」について説明していく。


専用サーバ:「Secure Login Box」の機能と仕組み

photo 専用サーバ「Secure Login Box(FMSE-C421)」。冗長化のため本体2台を1セットとし運用する。さらにHDDも2台内蔵し、データを二重化している。基本の2台構成で最大3000人、最大4台の連携構成で6000人分の認証情報を登録できる

 まずは「Secure Login Box」から見ていこう。同製品は、富士通が開発した「認証に必要なユーザーデータを一元管理するアプライアンス(必要なハードとソフトが一体となった専用サーバ)」だ。付属ユーティリティでIPアドレスなどの設定を行うだけで、既存システムへ導入できる。

 主な機能は「従業員の認証情報(生体情報とID・パスワードをひも付け)とログイン状況を一元管理する」こと。そして、後述する専用ソフト「SMARTACCESS/Premium」や「SMARTACCESS/Virtual」と連携し、従業員に「シングルサインオン」の機能を提供することだ。

 Secure Login Boxは、ユーザー名をキーに、手のひら静脈の情報およびWindowsや業務システムのID・パスワードとひも付けて管理できる。他にも指紋の生体情報やFeliCaカードのIDm(カード固有の番号)も合わせて管理できる。

 また、利用者がいつ、どの業務システムへログインしたか、本人認証時の履歴(ログ)も取得できる。内部不正対策には「認証者本人のログを残す」ことが必要だが、ID・パスワード方式には「なりすまし」のリスクがある。しかし体内情報を利用する手のひら静脈認証なら、なりすましは非常に困難である。

 なお、Secure Login Boxは個人認証のためのアプライアンスであり、セキュリティホールになりやすいインタフェースや汎用的な通信の仕組みは持っていない。Secure Login BoxのHDD内のデータはもちろん、ネットワークを流れる生体情報や各種文字列データも、暗号化して転送される。仮に、業務PCがネットワーク接続されていない状態で認証を行ったとしても、再接続とともにログは自動アップロードされる。

専用ソフト「SMARTACCESS/Premium」「SMARTACCESS/Virtual」の機能と仕組み

photo 「SMARTACCESS/Premium」は、Secure Login Boxと連携してアプリへのID/パスワードの入力を代行する機能を持つ

 「SMARTACCESS/Premium」は、PC/タブレットとSecure Login Boxを連携するソフトウェアである。Windowsや業務システムへのログインについて「専用サーバと連携し、アプリへのID/パスワードの入力を代行」するのがその役割だ。

 社員は、導入時に1回だけ生体情報を登録すれば、パスワード入力なしに手のひらだけで本人の認証ができるようになる。

 手のひら静脈認証は以下のような流れで行われる。

順番 認証の流れ
1 <従業員と手のひら静脈センサー内蔵PC/タブレット>手のひらをセンサーにかざす(SMARTACCESS/Premiumのダイアログに手のひらをかざす際、Windowsログオン時に認証したユーザー名が入力される)
2 <SMARTACCESS>ユーザー名と生体情報をSecure Login Boxへ送信
3 <Secure Login Box>ユーザー名と生体情報を照合し、ID・パスワードをSMARTACCESSへ返信
4 <SMARTACCESS>受け取ったID/パスワードをWindowsや業務システムに自動入力し、ログイン

 このように、従業員には利便性を提供しつつ、情シスにとってはパスワード管理の甘さやIDカードの紛失などによる「なりすまし」を防げることが分かる。


 「入力したパスワードがPCに残らない仕組み」もポイントだ。インターネットにつながっていれば、外出時も同じ仕組みを利用できるが、オフライン時にもあらかじめSecure Login Boxに保管してあるデータをPCにダウンロードすることで利用できる。なおオフライン時の使用可能期間は、管理者が設定できる。

photo 手のひら静脈情報の登録は1分ほどで済む

 専用ソフトにはもう1つ、仮想環境上でも、Windowsや業務システムに手のひら静脈認証でログインできるようにする「SMARTACCESS/Virtual V1.0L10(注:2015年4月提供開始予定)」が用意されている。対応環境は、VMware Horizon(with View)、Citrix XenDesktop、Citrix XenAppだが、富士通によれば対応環境は増やしていく計画だという。

手のひら静脈センサー搭載デバイス「ARROWS Tab Q775/K」「LIFEBOOK S935/K」のポイント

 次に、手のひら静脈センサーを搭載できるPC/タブレットを見ていこう。ここでは13.3型大画面の防水タブレット「ARROWS Tab Q775/K」と、モバイルノートPC「LIFEBOOK S935/K」の2台を紹介する。

photo 写真左が「ARROWS Tab Q775/K」、写真右が「LIFEBOOK S935/K」

13.3型タブレット「ARROWS Tab Q775/K」

 「ARROWS Tab Q775/K」は、アンチグレア処理(太陽光や照明などの映り込みを低減する表面仕上げ)された高精細なディスプレイを搭載し、LTE(Xi)データ通信モジュールの内蔵(無線WAN搭載モデル)を備えた13.3型のWindowsタブレットだ。

photophoto 13.3型のディスプレイを備える防水タブレット「ARROWS Tab Q775/K」。約990グラムのボディにより、外出先での作業に向いている
photo 本体右側面に「手のひら静脈センサー」を搭載できる。

 オプションのキーボード・ドッキングステーションや拡張クレードルと組み合わせれば、外付けキーボードやマウス、プロジェクターなどを接続できるため、オフィスではメインPCとしても利用できる。


13.3型モバイルノート「LIFEBOOK S935/K」

 「LIFEBOOK S935/K」は、13.3型サイズで重量約1.21キロ、さらに最大20.2時間(大容量バッテリー+増設用バッテリー搭載時)動作する、モバイルノートPCである。

photophoto 「LIFEBOOK S935/K」はLTEデータ通信モジュールを内蔵でき、2560×1440ピクセルの高解像度ディスプレイも選択できる。薄く軽いので携帯しやすい反面、ボディは200kgf天板加圧試験をクリアするほど堅牢なので、満員電車でも安心だ

 LIFEBOOK S935/Kはオフィスワークではもちろん、外出先や出張などのシーンでも利用できる「オールマイティ」な仕様を備えたPCだ。ディスプレイはタッチパネルの有無も選択できる。


photophoto キーボードの右下にある2センチ角ほどの黒い部分が手のひら静脈センサーだ。センサーの小型化・薄型化+手ぶれ対策の強化により、ノートPCに内蔵できた
photo 本人認証は手のひらをかざすだけ。また富士通はセンサー搭載PCに加えて、現在利用中のPC(他社製含む)で手のひら静脈認証ができるようにするため、USBで接続できる外付けのセンサーや、センサーを内蔵したキーボード、マウスを提供している

 こちらのモデルも「手のひら静脈認証センサー」を内蔵するカスタムメイドメニューを用意する。内蔵の手のひら静脈認証センサーと「Secure Login Box」および「SMARTACCESS/Premium」でWindowsや業務システムへのログインを、手のひらをかざすだけで可能にする。つまり「パスワードを管理する必要がなくなる」ということだ。


パスワード認証はもう限界──これを解決するのが「生体認証ソリューション」

 以上が専用サーバ「Secure Login Box」、専用ソフト「SMARTACCESS/Premium」、そして手のひら静脈センサー搭載デバイスの3種類で構成する「生体認証ソリューション」だ。社員は利便性を獲得でき、情シスはID・パスワード認証におけるを回避できる。運用の手間やコストも削減でき、経営層にとっては、自社のセキュリティを強化につながる。企業が抱える悩みだった「パスワード管理の課題」を解決し得るソリューションだ。

 なおSMARTACCESS/Premiumについては、他社製PCに対応しているのはもちろんのこと、今回紹介したような富士通製PC/タブレットであればライセンス料金が半額で済む。

 パスワード認証に限界が見えてきた今、生体認証がそれに代わるソリューションとして、注目を集めることになるだろう。

Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.


提供:富士通株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2015年4月24日

FUJITSU PCセキュリティラボ