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» 2018年02月02日 10時00分 公開

グローバル展開に向くDynamics 365を“日本向け”に 「会計テンプレート」の可能性

大企業向けERPパッケージを国内外の拠点や子会社に展開するのはコスト的に見合わない。でも、中小企業向け製品や現地ベンダー製のマイナーなパッケージでは明らかに物足りない――。そんな悩みにぴったりなのがマイクロソフトの「Dynamics 365」だが、1つ致命的な弱点があるという……。

[PR/ITmedia]
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 グローバルにビジネスを展開する企業が、新たに海外拠点や海外子会社を立ち上げる際、得てして問題になりやすいのが基幹システムの整備だ。

 こうしたケースでは、本社で既にSAPやオラクルなどの大企業向けERPパッケージが導入されていることが多い。普通に考えれば、子会社や海外法人にも同じ製品を展開すればいいように思えるが、実際そう、うまくはいかないのだ。大企業向けERPパッケージはライセンス費用が高く、また展開にも時間がかかるため、海外拠点を素早く立ち上げたいような場合には、必ずしもベストな選択とはいえない。

 また、機能が豊富である半面、本社以外の拠点や子会社、現地法人では“オーバースペック”になるケースが多く見られる。かといって、海外法人の現地メンバーにシステム導入を完全に任せてしまうと、現地ベンダー製のマイナーなERPパッケージ製品が採用され、本社のガバナンスが効きにくくなる可能性が高い。

グローバル企業の拠点向けERPとして導入が進む「Dynamics 365」

 海外拠点で利用するのに過不足ない機能を備え、コストや展開の負荷も少なく、本社のガバナンスも効かせやすいERPパッケージはないのか――。こうした悩みに応える製品として、昨今、製造業を中心に採用が進んでいるのが、マイクロソフトのクラウド製品の1つである「Microsoft Dynamics365 Finance and Operations」(以下、Dynamics 365)だ。

 Dynamics 365の最大の特徴は、ERP、CRM、BIなどの、さまざまな業務アプリケーション機能が、Microsoftのクラウドプラットフォーム上で、オールインワンで利用できる点にある。

 それぞれに異なる製品を選択した場合は、それらの導入からアプリケーションをつなぐためのデータ連携機能までを個別に実装しなければならないが、Dynamics 365の場合は、利用したいアプリケーションを選ぶだけで、後は自由にそれらを組み合わせて同一クラウド基盤上で利用できる。Office 365など、同社製のほかのビジネスアプリケーションとの親和性が極めて高いのもポイントだ。

 加えて、クラウドサービスならではの高いスケーラビリティを生かして、システム規模の増減にも柔軟に対応できる。ビジネスを小さく立ち上げ、その後の成長に沿ってシステムの規模も拡大していきたいという「スモールスタート」のシステム導入にも向く。もちろん、データはMicrosoftのクラウド環境で管理されるため、ガバナンスやセキュリティ、データ保護といった面の心配もいらない。

 こうした点が、「海外拠点の基幹システムを素早く、しかもきちんとした品質で立ち上げたい」というグローバル企業のニーズに見事にマッチし、製造業を中心に導入が進んでいるのだ。

Dynamics 365用の会計テンプレートを新たに提供開始

photo JFEシステムズ ソリューション事業部 開発部 基幹グループ 松本涼司氏

 しかし、そんなDynamics 365も決して万能というわけではない。多くの国内製造企業に対して、Dynamics 365のERPソリューションを提供してきた、JFEシステムズの松本涼司氏は、次のように指摘する。

 「Dynamics 365は海外製品ということもあり、欧米流のビジネスプロセスにはマッチする一方で、日本特有の業務プロセスや商習慣には、標準対応していない場合が少なくありません。特に会計業務に関しては、日本は海外と比べて極めて特殊な業務プロセスや商習慣を持っています。そのため、これまでDynamics 365を導入する際には、会計部分で大幅なアドオンやカスタマイズを施したり、別の製品を使ったりすることがほとんどでした」(松本氏)

 ちなみに、JFEシステムズはプロセス製造業向けのERPソリューションを展開しており、Dynamics 365についても、生産管理、購買管理、原価管理ゾーンではプロセス製造業に特化した独自のテンプレートを活用し、多くの導入実績を持っている。しかし、会計業務に関しては自社でノウハウがないため、国内で高い実績を持つディーバ製のDynamics用会計テンプレートを使うことが多かった。

 ところが2017年秋、ディーバがDynamics事業から撤退することが決まり、会計テンプレートの提供継続が危ぶまれる状況に。そこでJFEシステムズは、会計テンプレートを含むDynamics事業をディーバから継承すると決断した。こうして2017年11月1日に、会計テンプレート製品に加え、開発に携わる人員も含めて正式に事業を継承することを発表したのだ。

 「今回の事業継承がもたらすインパクトは、極めて大きい」と松本氏は強調する。

 「これまで他社に頼るしかなかった会計ソリューションを、自前でカバーできるようになり、Dynamics 365を使った基幹システムの構築を、全ての業務にわたってワンストップで提供できるようになりました。弊社自身のビジネスを強化できることはもちろん、お客さまに提供できる価値を、大幅に高められたのは非常に良かったですね」(松本氏)

日本の会計業務に適した機能をDynamics 365上で容易に実現

photo Dynamics 365向け会計テンプレートで提供される機能一覧

 JFEシステムズが提供する「Dynamics 365向け会計テンプレート」は、そのままアプリケーションとして利用するパッケージ製品ではなく、アプリケーションの開発を効率化するためのテンプレートという性格が強い。通常、Dynamics 365上で日本の会計業務に対応したアプリケーションを構築するためにかかる工数を、半分以下にまで減らすことができるという。

 例えば、このテンプレートを使うと、日本の経理業務では標準的な「伝票形式による入力画面」を容易に実現できる。Dynamics 365の標準機能では提供されていない、振替伝票形式による入力画面を提供するほか、Dynamics 365標準の仕訳帳とも連動できる。

 また、日本の会計処理に特有の「月次締め」「四半期締め」といった、いわゆる「締め処理」にも対応し、そのために必要な日次帳票、月次帳票、管理帳票なども標準で含まれている。さらには、いわゆる「消し込み」などに代表されるような、買掛支払や売掛入金業務を支援する機能もカバーできるのだ。

 こうした機能は、国産のERP製品であれば標準で提供されているが、Dynamics 365には備わっていないものばかりだ。JFEシステムズの会計テンプレートなら、上記の一覧に示されている機能に加え、国産製品に引けを取らないユーザーインタフェースも提供される。日本企業の経理部門の実務に沿った操作性を実現しているので、たとえ海外製品でも、エンドユーザーの生産性が阻害される心配は一切ないのだ。

 こうして、これまで海外ERP製品の弱点であった日本特有の会計業務がカバーされることで、導入のハードルがぐっと下がるとともに、「あらゆる業務アプリケーションを、同じクラウド基盤上で利用できる」というDynamics 365のメリットが最大限に生かせるようになった。

 また、松本氏によれば、グローバル企業にとって、全世界で使われているマイクロソフトの製品を使うことには大きな意味があるという。

 「海外拠点や現地法人での利用を考えると、マイクロソフトは世界中で知名度が高いため、導入や展開に際し、現場の理解が得られやすいです。弊社としても、海外のパートナー企業と連携して、海外ユーザーに対するサポート体制を一層強化していく予定です」(松本氏)

他の製品と組み合わせたトータルソリューションを

 JFEシステムズは今回、新たに会計テンプレートをポートフォリオに加えたことにより、もともと強みを持っていたプロセス製造業の分野に限らず、今後さらにDynamics 365のビジネスを拡大していく予定だという。

 既に紹介したように、もともと同社はプロセス製造業向けに生産管理や購買管理、原価管理などの自社製品を所有しており、Dynamics 365だけでは実現が難しい機能を補完しながら、データ連携機能と合わせて提供している。これに会計テンプレートが加わったことで、より広範な業務プロセスをDynamics 365でカバーできるようになった。

 さらには、データ保存・配信ソリューションである「DataDelivery」をDynamics 365の会計情報と連携させることで、仕訳帳票や総勘定元帳などの電子保存を規定した、電子帳簿保存法に対応可能なソリューションも提供できる。

 このように同社は、今回の会計テンプレート提供開始を契機に、Dynamics 365を基盤としたトータルソリューションを提供するベンダーとして存在感をアピールしていきたいという。

 「今後はDynamics 365上で日本特有の会計業務に対応できる数少ないベンダーとして、製造業に限らず、会計テンプレート単独でのビジネスにも積極的に取り組んでいきたいと考えています」(松本氏)

 大企業向けERPパッケージを国内外の拠点や子会社に展開するのはコスト的に見合わない。でも、中小規模向け製品や現地ベンダー製のマイナーなパッケージでは明らかに物足りない――こうしたニーズに応える製品として、JFEシステムズの会計テンプレートを使ったDynamics 365のソリューションは、今後多くのグローバル企業の期待を集めそうだ。

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提供:JFEシステムズ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2018年3月1日

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