コレ1枚で分かる「M2MとIoTの違い」:即席!3分で分かるITトレンド(1/2 ページ)
機器同士がIPネットワーク経由で相互通信する「M2M」と、モノのインターネットと呼ばれる「IoT」の違いを整理し、インターネットの特性であるオープン性を生かしたIoTならではの特長について解説します。
この連載は
カップめんを待つ間に、電車の待ち時間に、歯磨きしている間に“いまさら聞けない”ITトレンドが分かっちゃう! 今さら聞けないITの最新トレンドやビジネス戦略を、体系的に整理して分かりやすく解説する連載です。「この用語、案外、分かっているようで分かっていないかも」「IT用語を現場の社員にもっと分かりやすく説明できるようになりたい」――。情シスの皆さんのこんな課題を解決します。
“クローズド”なM2Mと“オープン”なIoT
モノにセンサーを組み込み、データを収集して監視するという仕組みは、IoT(Internet of Things)という言葉が登場するはるか以前からありました。1964年に開通した新幹線、1974年に運用が始まった「地域気象観測システム(アメダス)」、1970年代に始まった生産設備の自動化などでも同様の仕組みが使われていました。
しかし、それらはどれも特定の業務目的に特化した仕組みで、他のサービスで再利用されるといったことは想定されていませんでした。このような仕組みは、やがてM2M(エム・ツー・エム:Machine to Machine)と呼ばれるようになります。
その後、センサーやコンピュータの小型・高性能化、低価格化が進み、通信も高速・高性能化とともに、料金が大幅に下がりました。また、インターネットやクラウドの普及とともに、M2Mの適用領域は大きく広がります。そして、さまざまな「モノ」がインターネットに接続され、さらにはモノ同士がお互いにつながるようになり、IoTという用語がM2Mに置き換わるように広く使われるようになりました。
IoTという用語は、1999年に無線ICタグの専門家であるケビン・アシュトンが初めて使ったとされています。彼は当初、無線ICタグを使った商品管理システムをインターネットに例えたものだったようですが、その後、商品だけではなくさまざまなモノをインターネットにつなぐ概念として転用されたといわれています。
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