Google Playに迷惑広告表示のフェイクアプリ、900万人に感染
ゲームやリモコンなどを装って迷惑な広告を執拗に表示する不正アプリが85本見つかり、Google Playから削除された。
米Googleの公式アプリストア「Google Play」で、ゲームやリモコンなどを装って迷惑な広告をしつこく表示するフェイクアプリが大量に見つかり、同ストアから削除された。セキュリティ企業のTrend Microが1月8日のブログで明らかにした。
Trend Microによると、Google Playで提供されていたゲームやテレビ、リモコンアプリ85本に、「AndroidOS_HidenAd」と呼ばれるアドウェアが仕込まれているのが見つかった。ダウンロード件数は世界で合計900万回に上っていたという。
最もダウンロード数が多かった「Easy Universal TV Remote」は、スマートフォンをテレビ用のリモコンとして使えるとうたったアプリ。レーティングを見ると5つ星が圧倒的に多いものの、挙動に関する苦情の書き込みも相次いでいた。
それぞれのフェイクアプリをTrend Microがテストした結果、作者はさまざまだが、どれも同じコードが使われていて、挙動も似ていることが分かった。ダウンロードして起動すると、まず全画面広告が表示され、この広告を閉じても「スタート」「ネクスト」などのボタンを押すと、再び全画面広告が現れる。
その後はアプリのアイコンが画面から消えるが、バックグラウンドではアドウェアが動作を継続。15〜30分ごとに広告が表示されたり、ユーザーがデバイスをアンロックするごとに広告が表示されたりするようになる。
アプリのアンインストール機能を使えばこうした迷惑アプリを削除することは可能だが、全画面広告が執拗に表示される状態ではそこに至るのも難しいかもしれないとTrend Microは指摘する。同社の報告内容を確認したGoogleは、直ちに問題のアプリをGoogle Playから削除したという。
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