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CEDEC開幕!TecmoLab.田中氏セッションなど人気
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2004年9月6日 |
本日（9月6日），ゲーム開発者向け技術総合カンファレンス「CESAデベロッパーズカンファレンス 2004」（CEDEC 2004）が開幕した。8日まで。
第6回目となる今年の「CEDEC」は，会場を新宿・工学院大学に移し，過去最大規模のセッション数となっての開催となった。初日から，ナムコの岩谷徹氏によるゲーム開発手法，韓国企業も協力したオンラインゲーム関連など，多彩なセッションが行われている。
また，協賛セッションとしてNVIDIAによるグラフィック市場動向や製品紹介なども行われ，いずれも大盛況だ。いずれも開発者にとって，参考になる講義ばかり。「CEDEC」で得た情報が，明日のヒットゲームを生むはずだ。
さて，CEDEC初日のセッションはテクモの携帯コンテンツ子会社Tecmo Lab.のCOO/プロデューサー・田中泰生氏の「戦略的プロデューサーのすすめ」から始まった。
田中氏は同社入社前はゲーム会社ではなくコンサルタント会社に勤務し会社戦略などを行っていたという異色の経歴を持つ。そんな彼がゲーム会社に入って驚いたことは「ゲーム会社には優秀な人材こそ多いが，だからといって売れるゲームが次々と登場するわけではない。
また，一部の職人的ノウハウを持つプロデューサーが，そのノウハウだけで開発したものが成功している」ということ。ここで田中氏は「組織としてのプロデュース力が足りないのではないか」と語った。もし，組織としてのプロデュース力が向上すれば，ヒット作を次々に送り出せるのではないか，ということである。
田中氏は，プロデューサーの役割を大きく3つに分けた。1つは，攻撃目標（ターゲット層）の設定。その後はそれに必要なリソースの確保とチームビルド・運営。
リソースに関しては，低リソースで定番系を作っても失敗するのがオチとのことで，田中氏は「原則としてなくすべき」と手厳しい。また，
田中氏が推奨する方法は「プロデューサー・ディレクターを中心にチームを動かす方法」。チームビルド・運営では，田中氏は戦略的チーム運営を行うときに有効な手段として，フォーカスグループインタビューとプライオリティシートの作成を薦めた。
プライオリティシートとは，どのフィーチャーを優先的に作りこんでいくかを記したもので，これをテクモの開発チームで導入したところ，不毛な議論がなくなったそうだ。
もちろん，田中氏がプロデュースしたFOMA 900iシリーズ用REAL〜零〜やモンスターファームPOP（近日発表）もこれらの手段を使った緻密な戦略に沿って開発されている。フォーカスグループインタビューやプライオリティシートがどこで使われているかを考えてみるのもゲーム開発者への近道になるかも？
最後に田中氏は，マネジメントのノウハウ蓄積がヒットを連発する戦略の礎になる，と締めくくった。しっかりとした戦略と高度な技術が合わされば，現在のゲーム不況を吹き飛ばすゲームが続々出てくるに違いない。
なお，「CEDEC」は一部セッションをのぞき，明日・明後日のプログラムは当日参加も可能だ。ゲーム開発者やクリエイターを目指す方は，この機会に参加してみてはいかが？
[SOFTBANK GAMES]
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