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総合ショッピング/オークション部門
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Yahoo!オークションをも引き離し
3連覇の楽天はもはや敵なしか!?
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大資本バーチャルモールの凋落をしり目に大きくブレイクして時代に迎え入れられたのは、オークションサイトと小商いの大集合体だった。日本のECサイトは乱立時代を過ぎ、「2強」と「その他」に分かれた。
買い物をエンターテインメントに!!
楽天市場
www.rakuten.co.jp
約8000もの店舗、100万点弱もの商品、そして月間2億5000万のページビュー。日本を代表するECサイトに育った楽天。メルマガや月刊誌、さらにはCS放送まで、その活動はメディアを超えつつある
オークションに敵なしのヤフオク
Yahoo!オークション
auction.yahoo.co.jp
“手数料無料”という手軽さがウケて爆発的にユーザーを増やしたYahoo!オークション。だが、それに伴い詐欺や違法商品の取引が社会問題化した。一時は無法地帯とまで揶揄されたものの、ネット銀行などとタイアップして参加費の徴収と個人認証を実施したところ、さらにユーザー数はうなぎ上りという結果に。時代の波に乗り、まさにオークションサイトでは独り勝ち
とにかく安く手に入れたい人に便利
価格.com
kakaku.com
前回の6位から一気にベスト3入りを果たした価格.comは、同一商品の価格を各オンラインショップ横並びにして比較検討できるサイト。欲しい商品を1円でも安く売っている店を探すのに役立つ。パソコンや家電など量販カメラ店に似た商品群に強いが、ブランド品やスポーツ用品も。数多い商品や何百もある店鋪から、ジャンル別、商品別やランキングで検索可能。送料や梱包、手数料まで含めて、価格にこだわれるサイトだ
2001年は専門店サイトを独立した部門に分けた。総合ショッピング/オークション部門では、今回も2000年と同じく、楽天がトップを守りYahoo!オークションが追従するという構図に終わった。だが、前回の得票差はわずか1692票。今回の得票差で浮かび上がったのは、Yahoo!オークションを引き離しつつある楽天の強さだった。
「選んでいただいてウレシイです。社員全員が『いつも新しいものを提供しよう』『より喜んでもらえるサイトにしよう』とがんばってきたのが評価されて」と、プロデューサーの西尾有緒氏は語る。人気の秘密を分析してもらった。
「まず、モノを買うことの楽しさ、“Shopping is Entertain ment!”という楽天のコンセプトが、多くの利用者の方にご理解いただけたのではないでしょうか。一方で、だれでも簡単に使えるネットビジネスの仕組みを、月額わずか5万円で提供したことによって、多くの方に出店していただき、その結果、利用者の方にショッピングの楽しさが広がったのでは」(西尾氏)
出店総数約8000店、商品数にして100万点弱(2001年12月14日現在)という数はまさに空前絶後。利用者ならすでにご存じの通り、楽天は“ないモノはない”モールに育っている。
「2001年は楽天ブックスや楽天トラベル、さらにゴルフやブランド、ゲームなど、ジャンルごとの“市場”をオープンし、今後も増やす予定です。さらに楽天広場というコミュニティも開設しました。これまで以上に人が集まる場所になります」と語る西尾氏。2002年もやはりトップの最有力候補だ。
識者の声 |
消費者のスタンスに立っていたかどうかで
ECサイトは勝ち組と負け組に分かれた
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ECサイトはどれだけユーザーの立場に立てるかどうかで勝敗が分かれます。2001年はショッピングの楽天、オークションのYahoo!という2大勢力と、それ以外、という構図が鮮明化したことがわかります。5位までがまともに商売が成り立っているという感じ。
楽天がトップなのは、一利用者としても納得できる結果です。商品もお店も充実しているし、モノを買うことが楽しいんですね。やれ「類似の店が多すぎて出店メリットが少ない」とか「数が多すぎて検索性が悪い」とかいう意見もあるようですが、人はモノを買うとき、店から入るのではなくモノから探すんです。専門店サイトではユニクロなど現実世界で強いブランド力を持った店舗の力も大きいですが、総合モールやオークションの場合はスケールが重要。楽天で探せば「ないものはない」ですよ。中途半端な店が中途半端な数入っているサイトと比べ、消費者側に立って考えればどちらがいいか明らかでしょう。
ネットビジネスは簡単に始められる、といわれますが、顧客満足度の獲得は、実はネットの方が難しいんですよ。
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M&M研究所代表
三石玲子氏
EC、サイバービジネスのコンサルタント。辛口の批評で有名
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