ブロードバンドルーターではLAN側で利用する「プライベートIPアドレス」とインターネットで利用する「グローバルIPアドレス」を相互に変換する「NAT(Net work Address Translation)」や「IPマスカレード」という機能を搭載している。これらの機能が不正アクセスや侵入を未然に防ぐ「簡易ファイアウォール」としての役割を果たすわけだ。さらに、「フィルタリング機能」により、不正なアクセスをブロックしたり、検知することも可能になる。
ブロードバンドルーターによって常時接続サービスを安心して利用できるようになるわけだ。
インターネットに接続するパソコンには、それぞれ「IPアドレス」という固有の番号が割り当てられる。これには、インターネット上で使う「グローバルIP」とLANの内部でだけ使う「プライベートIP」があり、ブロードバンドルーターが両者を変換する。プライベートIPは外部から見ることができないため、インターネット上からの不正アクセスを防ぐことができる
ブロードバンドルーターは利用する回線や環境によって、選ぶべき製品が違ってくる。
まず、フレッツ・ADSLなどのように、ブリッジタイプのADSLモデムと組み合わせて利用するときは、そのままブロードバンドルーターを接続することができる。
ルータータイプのADSLモデムが提供されているときは、ブロードバンドルーターではなく、ハブを導入すればいい。ただし、一般的に市販のブロードバンドルーターの方が多機能なので、それを使いたい場合は、ADSLモデムの動作モードをブリッジタイプに切り替えて、ブロードバンドルーターを組み合わせる。ADSLモデムを内蔵したブロードバンドルーターに買い替えるというのも手だ。機材が1つにまとまり、配線などもシンプルになるからだ。
また、ADSL接続サービスでは接続手順として、主に「PPPoE」と「PPPoA」という2つの方式が採用されている。ブロードバンドルーターを利用するときは、自分が契約するADSL接続サービスがどちらの接続手順を採用しているのかを確認し、必ず対応している製品を選ぶ必要がある。パッケージやカタログ、ホームページなどで、「フレッツ・ADSL対応」などと書いてあれば安心だ。