仕事が忙しいときに限ってパソコンが不調になる。大切なデータが使えなくなる。そんな経験はないだろうか。こんなときだれもが「しまった! データのコピーを取っておけばよかった」と思うはず。ハードディスク内のデータの整理の前、もしくはあとに、しっかりバックアップを取っておこう。
では、実際にバックアップを行うときにはどうしたらよいのか。ここでは目的や環境によって、2つのパターンを考えてみた。
1つ目は、メールや文書、画像などの必要なデータだけバックアップしておくやり方。なくしては困るデータを特定できる人に向いている。パソコンを貸し出したり、修理に出したりする前には必ず実行しておきたい。また、「不要なデータが多く、フリーズなどもよく起こるので、Windowsを再インストールして環境をクリーンにしたい」という場合にも行っておこう。あるいは、ほかのパソコンにデータを移行する、といった場合もこのパターンに相当する。
2つ目は、パソコンのクラッシュやWindowsの不調といった場合に備えて、環境を丸ごとバックアップしておく方法。仕事やプライベートでいまの環境のパソコンが必須、という人にお勧めしたい。メールや文書などのデータはもちろん、インストールされたソフトやWindowsの細かい設定を含め、すべてを保存するものだ。今回は、以上2つのバックアップの方法を紹介したい。
一口にバックアップといっても、目的や環境によって、データを保存するのに妥当な場所は異なる。それを確保してから、作業に取り掛かろう。
とはいえ、重要な書類やお気に入りといった必要なデータだけを取り出す場合は、現在の環境を丸ごとバックアップするときほど、データの容量が大きくなることはない。手軽に利用できるようになっているCD-R/RWや、オンラインストレージサービスなどで事足りるケースが多い。これらで容量が不足する場合は、外付けのハードディスクドライブなど、大容量のデータを保存できる方法(9ページ)を検討しよう。