#001ADSL
ADSLに期待が集まる最大の理由は、高速なインターネット接続が安価に実現できる点にある。一般家庭に普及している通常の電話回線を利用すれば、時間とお金をかけて、新たな回線工事を行う必要がないため、安価な高速接続を普及させるための起爆剤としての期待がかけられている。
ADSLは1989年に米国でビデオ・オン・デマンド*2用に開発された技術が基になっており、データ通信に音声と異なる周波数帯域を割り当てることで、一つの回線を音声通話とデータ通信の両方で共用できる。ADSL(非対称デジタル加入者線)の名のとおり、上り(ユーザー宅からNTT局方向)と下り(その逆)の通信速度が異なる点が大きな特徴だ。今回開始されたサービスの内容が下り640Kbps、上り250Kbps(東京めたりっく通信A1メニュー)と設定されているのはそのためだ。
ちなみに、同様の技術にSDSL、VDSL、HDSLなどがあり、総称して「xDSL」や「DSL」などと呼ばれている。