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Today on ITmedia 2004年09月13日 19時55分
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YIG Yahoo! Internet Guide 2001年1月号より
#011 - FTTH Part.2 有線ブロードネットワークス編 High Speed Access

電話システムの呪縛がないため
高速かつ低コストに


有線ブロードネットワークス
代表取締役社長
宇野康秀氏

電柱使用権の問題も解決し、通信子会社のユーズコミュニケーションズは第一種通信事業者の免許も取得した。「資金さえあればエリアはいくらでも拡大できる」という

 これまで通信の巨人NTTですら遅々として進まなかったFTTHが、通信とは無縁だった音楽の有線放送事業者になぜ可能なのだろうか。ポイントは2つある。

 まず、NTTとusenでは、FTTHに対する考え方が根本から異なる。NTTの場合、すでにある電話システムの上にFTTHを構築しようとしている。その整合性を持たせるために価格の高い独自仕様の機器を使わざるを得ない。こうした機器は、量産されないと価格が下がらないし、普及も進まない。しかし、ニワトリとタマゴの理屈で、FTTHが普及しなければ量産されないというジレンマに陥った状態だ。一方、usenのFTTHはパソコンのネットワークに利用されているLAN*5の技術を基に構築されている。メディアコンバータやスイッチングハブ*6といった、世界的に量産が進んでいる安価な機器を使用できるからコストが安いのだ。

 次に、usenがFTTH網を構築するうえで有利な点は電柱のポジション取りにある。電柱に新たにケーブルを敷設するには、使用ルールや関係当局の認可の問題で多大なコストと時間を必要とする。だが、すでに740万本の電柱に同軸ケーブルを敷設済みのusenの場合、「光ファイバーを既設ケーブルに追加工事の形で敷設(一束化)するので、時間とコストを大幅に抑えることが可能」(同社長)なのだ。

 このような構図は、サービス導入時の初期費用にも表れる。本連載(2000年8月号)で取り上げた兵庫県日生ニュータウンのNTT-MEによるFTTHの取材時、引き込み工事に約50万円、通信機器に約20万円という一般ユーザーからすると気の遠くなるような金額(日生ニュータウンの場合新築住宅の分譲価格に含まれる)を言われて面食らった記憶がある。しかし、usenの宇野社長は「工事費と接続機器を含めて3万円程度を予定している」と胸を張る。これは、利用者宅までの引き込み工事を提供者側が負担するか、利用者に負担させるかという違いだろう。NTT-MEはそのすべてを利用者に負担させようとしているがゆえの金額だ。一部報道によると、NTT地域会社は12月から10Mbps(256ユーザーで共有)のFTTHの試験サービスを月額1万数千円で始めるという。初期費用がいくらになるのか分からないが、NTTとしてもusenというライバルが現れた以上、ウン十万円という高額な初期費用を利用者に押しつけるわけにはいかないだろう。


有線放送向けに熟練した2000人の工事要員を抱えており、最大で1日100キロのケーブル敷設が可能だ

約200世帯の光ファイバーを束ねて、上流回線へと送り出す「ノード」。都内では区下の一つの町に一つといった密度で設置される
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