日本のレコード会社は、コピープロテクトCDの発売に際して、前もって発表したり、店頭でシールを貼って警告などをしているが、海外では全く何の警告もなく発売されることも多くなっている。以下に紹介する「Fat Chuck's」のウェブサイトでは、読者からたくさんのコピープロテクトCDと思われるタイトルが寄せられている(すべてがコピープロテクトCDだという保証はないが)。
そのリストを見ていると、米国で発売されたものは実は少ないことに気付く。公式に発表されているのは、次ページからのテストで使用している「ジム・リーブスに捧ぐ」と「ワイルド・スピード」サントラ盤の2つだけだ。最も大きなCD市場である米国でなぜコピープロテクトCDは発売されないのか? また、パソコン絡みの話題といえば、米国で広まってから日本にも上陸するものだが、発売されている枚数だけをいえば、既に日本の方が上回っているのかもしれない(あくまで公式発表の数字だが)。ちなみに、ヨーロッパはというと、こちらは既にかなりの数のコピープロテクトCDがリリースされている。
これはちょっとうがった見方だが、日本やヨーロッパの方が先行しているというのは、消費者の反応を見るためのテスト、と思われる。すぐに訴訟問題に発展する米国よりも、レコード会社としてはより安全な国でテストした方がいいのは当然だ。
日本で増殖するコピープロテクトCD。問題は、その反応をみるテストに対して、私たち消費者がどのような答えを出すかだ。それによって、日本だけでなく、ヨーロッパや米国でのコピープロテクトCD発売の動向も変わってくるかもしれない。今、日本の市場が試されている。