自分のパソコンがBugbearに感染しているかどうか調べるには、Bugbear専用の駆除ツールを使おう。シマンテックのサイトでダウンロードできる。このツールを使えば、ハードディスク内にBugbearがないかどうかを検査できる。
今後Bugbearに感染しないための対策もしておく必要がある。マイクロソフトのBugbear情報ページには、Bugbear対策用のアップデートパッチが用意されている。Bugbearが利用しているセキュリティホールをふさぐことができるのだ。必ずアップデートパッチを導入しよう。
対策が終わったら、ウイルス対策ソフトをインストールして常駐させ、ウイルスパターンを最新版にアップデートしておこう。既にウイルス対策ソフトをインストール済みの場合は、Bugbearによって機能を停止させられている可能性がある。正常に動作しているかどうかをチェックし、必要なら再インストールをしておこう。
- W32.Bugbear@mm駆除ツール
Bugbearについての詳細な解説と駆除ツールが用意されている。駆除の手順をよく読んでおこう
- Bugbearに関する情報
Bugbearへの対策方法が書かれたマイクロソフトの情報ページ。感染するIEやOEのバージョン、アップデートの方法が記述されている
駆除ツールを実行する前に、システムの復元機能を一時的に停止する必要がある。コントロールパネルから「システム」を選び、「システムの復元」タブで「システムの復元を無効にする」にチェックを入れて「OK」をクリックしよう
昔のウイルスはダウンロードしたファイルや、フロッピーディスクから感染していた。そのため感染の拡大にも限りがあり、不審なファイルを自分のパソコンにコピーしなければ感染を防ぐことができた。
しかしここ3年ほどで、感染経路にメールを使うウイルスが圧倒的に多くなった。メールを利用することで、世界中に爆発的な勢いで被害を拡大させるようになったのだ。しかもパソコン内に不審なファイルを入れないよう注意している人でも、他人からメールで届くウイルスには感染してしまう危険性がある。
さらに最近は、新たなウイルス感染経路として、MSNメッセンジャーなどのインスタントメッセンジャー(IM)が流行り始めている。
例えば「Elitor」というウイルスは、MSNメッセンジャーのメンバーリストに載っている人全員にメッセージを送り、続いてウイルス自身のコピーをファイル送信機能を使って送信しようとする。友達が送ってきたものだと思って受信したファイルを実行すると、ウイルスに感染してしまうのだ。
同様にIM経由で感染するウイルスには「Henpeck」もある。IMはメールと並んで使用ユーザーが多いため、今後も被害の拡大が予想される。
また「Benjamin」のように、P2Pソフトを媒介にするウイルスも増えてきた。P2Pソフト「KaZaA」をターゲットにしたウイルスが多いが、今後はほかのP2Pソフトにも登場してくるだろう。
これまでウイルスはさまざまな感染経路を統合する形で進化してきた。メール、LAN、ウェブとさまざまな経路で感染するNimdaの登場以降、その傾向が顕著に表れている。IMやP2Pソフトもその1つに加わる可能性が大きい。メールだけ、IMだけに気をつけておけばいいといった考えではなく、ネットワークのさまざまな経路に対して注意を払っておくことが重要なのだ。
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