探偵ファイルでは、コンテンツが複数のメニューに分かれている。複数の担当者が交代で毎日更新する「スパイニュース」、取材を通して集めた情報を公開している「探偵魂」、芸能界の裏情報がメインの「芸能情報館」などだ。どのコンテンツも手間と労力がかかっており、面白く楽しめる
★★★★★ 探偵ファイルといえば、強烈な個性を持つキャラクターたちが浮かびます。バーチャルネットなキャラクターではなく、素顔をさらけ出し生身の体で、普通なら妄想の域にとどめておくようなことを淡々と実行していく姿に嘘偽りはありません! 現役探偵というが、どう考えてもスタントマンとしか思えない人が混ざっています。まあこれくらいのことができなきゃ探偵稼業は務まらないのだろうと理解しておきましょう。
このような体を張ったバカネタで笑わせてくれたと思えば、普段気になっているけど、テレビや新聞では取り上げられにくい社会的問題をストレートに追求してくれたりします。運営者の身元が分かっていることに加え、動画を多用しているので閲覧者に訴えかける力は絶大です。
個人的に好きなコーナーは、探偵ファイルから提示された1枚の写真を基に、ユーザーが答えを探し出す「探偵FILEからの挑戦状」。探偵になってみようみたいな企画です。しかも報償付き! みんながものすごい速さで回答を送るのでなかなか参加できませんが、公開される「正解までの経緯」は面白いです。
★★★★★ 今回いろいろなサイトを評価するにあたって、個人的に「これは確実だろう」と思っていたのは探偵ファイルの受賞です。探偵ファイルはほかのサイトではできないような過激なネタを記事にするだけではなく、調査によってニュースソースを明らかにしています。質・面白さ・量・オリジナリティどれをとっても「受賞に文句なし」であることは間違いないでしょう。
加えて探偵ファイルの凄いところは、前述の派手なネタや特集だけではなく、社会問題提起的な記事も提供しているところだ。アイフルのCMに端を発する「ペットブーム」に警鐘を鳴らすべく組まれた野良犬・猫処分の実情レポートは、ブームに踊らされるダメな大人に読んでほしいと思わせる傑作でした。
多少観点を変えてみますと、探偵ファイルは、サイト運営の今後の方向性を示している可能性があります。複数人でのコンテンツ分担および更新・読者参加型企画・身近なネタ満載と、企業・個人にかかわらず参考になる部分は多いのではないでしょうか。
ヒット数・内容ともに文句のつけようがない探偵ファイルは、やはり現在のキングでしょう。
★★★★☆ キーワードは「行動力」。頭では思いついても実際には行わない酒の席でのバカっ話や、突っ込みすぎると面倒くさいことになりそうなことを次々と遂行してゆく様はすごい。やっかいごとを抱えるたびに普通であれば気が滅入るはずが、逆に「オラすっげぇワクワクしてきたぞ!!」とばかりに脳内麻薬が分泌されまくりなスタッフばかり、よくもそろっているものです。
さまざまなしがらみで真実といえる真実を伝えられなくなってしまった(もしくは人々が疑いの目を向けるようになってしまった)旧メディアに対するネットマスコミという構図が最も分かりやすく現れているサイトではないでしょうか。本サイトの大賞受賞と同時期に、あの「噂の真相」が休刊というのが感慨深いです。
猫殺し実況犯・ディルレヴァンガーが「社会的制裁は十分受けた」と刑が軽減されてしまったのはこのサイトが深追いしすぎたためでは? と一部に反感を買っていた一件がありましたが、驚異的な行動力と情報収集能力、文章力を十分持ち合わせているのも事実。暴走には注意しつつも、今後もこの世の真実を追究していただきたいと思います。