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　ネットラジオといえば、著作権を無視して音楽を垂れ流すイメージがあったけど、ねとらじでは著作物の無断使用を厳しく監視し、健全なネットラジオを楽しめる環境が提供されています。音楽だけでなくトーク番組も豊富。とはいえ音楽を流さずに話し続けるのは至難の業。そんなときは、各アーティストからねとらじ内での使用許可を取った曲をリスト化した「使用可能楽曲リスト」が便利。気に入った曲をチョイスして利用することができます。インディーズや自作の曲をこのような形で世に送り出すという新しい音楽配信を確立したのもねとらじの功績といえるでしょう。

　ネットラジオを開局すること自体は、ねとらじ以外でも簡単にできるけど、放送を告知する手段を持っていない場合はリスナーが全く集まらなくて寂しいトークを繰り広げるハメに……。ねとらじで開局すれば、今放送しているネットラジオのリストがトップページに表示されるので、リスナーが集まりやすいのです。

　しかしこれだけの規模のシステムを個人の自宅サーバで運営してしまうとは！　この根性も評価したいところです。

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　ここ最近のネット界は、猫も杓子もブロードバンドです。広帯域ストリーミングはもちろんのこと、トップページのフラッシュでさえ、一昔前では考えられないような容量だったりします。

　さて、そんなブロードバンド配信が浸透していく中、今回高い評価を受けたのが「ねとらじ」。名前の通り「インターネットでラジオを流そう」という、非常に明快なサイトです。もしかしたら既に「ユーザー総放送局時代」なる、一時期のアマチュア無線全盛期に近いような状況になりつつあるのかもしれません。

　このネットラジオ、なぜ流行ったかといえばやはりその気軽さあるのでしょう。パソコンとマイクを用意するだけで、自分でDJができます。しかもリアルタイムに自分の主張を世界に発信できます。これって、冷静に考えたらものすごいことなんじゃないでしょうか。そんなスゴいことに貢献した、というか牽引してきたねとらじは、やはりスゴいのです。

　いつの日かネットラジオから本物の人気DJ・番組が出てくるように、ねとらじにはネットラジオ界を牽引し続けてもらいたいです。

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　海外に比べると遅れ気味だったネットラジオ文化でしたが、いい意味で「こんな感じでいいんだよ」と皆を安心させ、普及に大貢献した「ねとらじ」。著作権絡みで迷走していた時期以降も、「楽曲使用許諾関連リスト」の登録数は草の根的な報告で続々増えており、またサイト内併設の「著作権をかんがえよう板」でも、法律に引っ掛からない方法を模索しつつ、「もっと自由に放送ができるようになるには……」という、前向きで活発な議論が交わされています。

　とあるネットラジオで聞いた発言なんですが、日本のネットラジオ界は法律の範疇内でコンテンツを製作してゆくのに比べ、海外のネットラジオは法に引っ掛かってしまっても取りあえず前例を作ってしまって理解者を増やしてゆき、最終的に許可させてしまうという方向性で進んでいるとのこと。

　当然ながら運営者はリスクを背負うわけであり、また海外と日本の事情をいっしょにするわけにはいきませんが、日本にもそういったリスクを背負ってくれる、タブーを崩壊させてくれる堂々とした人が現れると……などと無責任に期待していたりもします。