ダイソンの掃除機には、「ツール」と呼ばれるノズル部がいくつも付属している。中には一見、何をするものなのか分かりにくいものも存在するが、使い方が分かれば非常に便利だ。今回は、掃除の効率を劇的に上げる「ツール」に焦点をあて、それぞれの役割と便利な使い方を紹介していこう。
掃除機というと、サイクロンや紙パック式など本体に注目が集まりがちだが、実際に床面に接してゴミやホコリを取り除くノズル部分(ツール)は、いわば“影の主役”。ダイソンの掃除機には用途に合わせていくつものツールが付属しており、うまく使い分けると掃除の効率は劇的に上がる。今回は、ツールの進化に着目し、その仕組みと使い方を解説していこう。
1993年にダイソンの初代機「DC01」が発売された時、付属のツールは2種類しかなかった。床を掃除するための樹脂製ツールと、壁と家具の間を掃除するための「クレバスツール」(日本では『隙間ノズル』)だ。これは一般的な掃除機と同じ構成であり、いわば市場のスタンダードに合わせたものだった。
しかし、その後の約20年間で、ダイソンは15種類ものツールを生み出してきた。それは、「問題をみつけ、それを解決する」というダイソンの企業理念の一端だ。英国本社には少人数ながらツールだけを専門に作り続ける部署があり、“ブラシの届かない場所”をいかに減らすかを考え続けているという。ブラシの届かないところ――ホコリや塵が残ってしまう場所は掃除機にとって“問題”であり、それを“解決”するのが彼らの役割なのだ。
初期に登場した「クレバスツール」や、先端がブラシになった「ブラシツール」は極めてベーシックなものだ。しかしダイソンが他社と異なるのは、最初は標準的なツールであっても、使い勝手を上げるためにどんどん進化させていくこと。例えば、先端のブラシをスライドさせると「クレバスツール」に早変わりする「コンビネーションノズル」も登場した。このように、最初から複数の機能を持ち、掃除中にツールを付け替える手間を省いたものは“2 in 1”と呼ばれ、時代とともに増えてきた。
先端のブラシでゴミをかき出し、吸い込むためのツール。新しいものは、ブラシをスライドさせると隙間ノズルに早変わり。掃除中にいちいち付け替える必要がない便利アイテムだ。隙間ノズルより幅が広めになっている。横型のコンビネーションノズルもある
新しいクレバスツールの「フレキシブル隙間ノズル」では、延ばしたパイプがゴム素材になっており、複雑な形状のすき間に入り込む。例えば洗濯機と防水パンのすき間など、一般的なすき間ツールでは届かない複雑な場所でもスムーズにゴミやホコリを掃除できる。
一方、シンプルな形状のまま掃除する場所や素材に合わせて形状や機能が最適化されたツールもある。例えば「フトンツール」は、ワイドで平らな吸い込み口を持つ掃除ツール。左右の端に向けてなだらかに傾斜したデザインは、吸引力を端まで均等に届けるために設計されたもので、寝具の奥に入り込んだホコリやダニも強力に吸引できる。また底面にはナイロンファイバー性のパッドを備えており、手前に引くと毛先が逆立つ仕組み。布地の表面に絡みついた髪の毛なども容易に取り除くことができる。
「ハードブラシツール」は、頑固な汚れに適したナイロン製のブラシを持つツールだ。もともと欧米市場で玄関マットを掃除するために開発されたもので、固いブラシがカーペットの奥深くにまで入り込み、ゴミや汚れを取り除く。ほかにも玄関の砂ぼこりや泥汚れ、あるいはキッチンのステイン(乾いた水垢)を除去するといった用途にも最適だ。本体は耐久性の高いポリプロピレン素材を使用している。
固めのブラシを持つ「ハードブラシツール」。日本人は玄関で靴を脱ぎ、屋内では裸足やスリッパで生活するのが普通だが、欧米では部屋の中でも靴を履いたまま過ごすのが一般的。このため玄関には靴底の汚れを落とすマットがあり、その汚れを掃除するために固いブラシを持つツールが作られた。
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提供:ダイソン株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia LifeStyle 編集部/掲載内容有効期限:2014年8月31日