「LINEモバイル」と「mopera U」の首位争い！ 2強が抜きん出る――「格安SIM」19サービスの実効速度を比較（ドコモ回線11月編）：通信速度定点観測（2/2 ページ）

格安SIMを選ぶうえで料金と並んで重要な「通信速度」。2015年7月から続けている本企画では主要な格安SIMサービスの通信速度を月に1回、横並びで比較する。今回は2016年11月のドコモ回線を使ったサービスの測定結果を紹介しよう。

[小林誠，ITmedia] PC用表示関連情報

LINE

Hatena

前のページへ | 　　　　　　

平日夕方：「LINEモバイル」が下り平均でトップに

　18時には雪もやみ、横浜駅周辺はいつも通りに混雑している。昼よりも確実に多くの人がいる。いつも通りであれば、ランチタイムよりも通信速度は改善するはずだ。結果やいかに。

JR横浜駅西口での計測結果（夕方）

　夕方の測定では、下り平均46.49MbpsでLINEモバイルがトップに立った。ドコモのmopera Uも、下り平均43.6Mbpsで2位に付けた。

　3位はロケットモバイルの23.95Mbps、4位はFREETEL SIMの11.48Mbps、5位はBIGLOBE LTE・3Gの11.46Mbpsとなった。

　6位以降は、少し間が空いて下り平均5Mbps以下となった。その中で、唯一1Mbpsに届かなかったのがOCNモバイルONEだ。下り平均0.99Mbpsと、非常に惜しかった。

　前月の計測では1Mbps未満のサービスが3サービスもあったことを考えると、夕方の下り平均速度は全体的改善傾向にあるといえるだろう。

　下り平均速度の改善とは裏腹に、上りの平均速度は全体的にランチタイムより悪化している。トップのLINEモバイルでも、平均13.76Mbpsだ。10Mbps以上のサービスも少ない。ただし、「上りは低速」というわけでもなく、ワーストのmineo（Dプラン）であっても平均5.92Mbpsは出ている。

　前月はLINEモバイルの強さが目立ったが、今月も速度的な意味でLINEモバイルの強さが強さが際だった。ただし、午前と午後の計測ではドコモ純正のmopera Uが、いつも以上の速度で1位に立った。これら2つのサービスは、1日を通して抜群の速度を提供してくれた。

　他のサービスは、速度だけを見るとどうしても遅いように思える。しかし、「Wonderlink（LTE F）」やFREETEL SIMは、従来から混雑時も比較的安定した速度を出しているため、安心して選びやすい。

　各サービスの傾向をまとめると以下の通り。

　今回の測定では、午前中は絶好調だったものの、混雑時間帯（昼・夕方）の測定では一気に速度が落ち込んだ。そのため、混雑時間帯とそうでない時間帯の速度差がいつも以上に大きくなった。

　各サービスの速度的な傾向は、前月とさほど変わっていない。「午前のみ速い」という傾向は、今回の通信速度の大きな落差を象徴している。「通勤・通学時には心強いが、混雑時には頼りない」ということだ。

　常に速い「LINEモバイル」が登場した今、他のサービスの速度がこのままなのか、変わっていくのかが、注目ポイントだろう。

　今回の測定結果はあくまで参考データの1つとして役立てていただき、他のさまざまな情報も踏まえて、より良いMVNOを選んでほしい。

基本情報から価格比較まで――格安SIMの情報はここでチェック！→「SIM LABO」