もうすぐ『FACE』の撮影に入るという忙しい時期。メイクルームでの少しの待ち時間にも、このドラマの原作コミックスを読んでいた由紀恵さん。
「参考までに原作を読んでおこうと思って。全6巻あるんですよ。漫画は好きだし、速く読めていいと思ったんですが、やっぱり自分が演じる役だと読みながら考えたりして、意外と時間がかかりますね」
二重人格の主人公(高橋克典)を愛し、守る女性という役は「難しいですけど、やり甲斐があります。顔合わせでお会いした高橋さんは、いままでテレビで見ていたイメージどおり、おおらかな男性という感じでした」
ドラマだけでなく、春は『溺れる魚』(東映系・2001年2月3日公開)、『LOVE SONG』(2001年春公開)と出演する映画作品の公開も続く。前者は警察内部の汚職事件も絡む刑事物で、由紀恵さんは警視庁の特別監察官役、後者は尾崎豊の歌の世界をモチーフにした青春映画主演と、それぞれ雰囲気の違った話題作をこなす彼女だ。
「切り替えの速さ? 普通だと思う。東京に来てすぐのころは、“私ってのんびりしてるのかな”と思ったりしたけど、いまは普通じゃないかな。映画のロケで宮古島に行けたのはうれしかったですね。両親の出身地だし、小さいころからなじみのある島なんです。先週もロケで海に浸かりましたけど、なんと冬の横浜(笑)。寒かった〜!」
どこかエキゾチックな表情にすっきりしたボディ、手の動きなどの優美さは幼稚園時代から習った琉球舞踊にも通じるようだ。琉球舞踊は「自分からやりたくて、習わせてもらいました」。三線の音の響きや紅型の衣裳の鮮やかな色、すべてが好きだという |
由紀恵さんにとって「海」といえば、まず思い浮かぶのは生まれ育った沖縄の美しい珊瑚礁のビーチ。彼女は那覇近郊の浦添市で5人兄妹の末っ子として育った。
「だから、家ではどうしても甘えん坊かな。兄や母とはインターネットでメールのやり取りもしてます。母は、私にメールするためにパソコンを覚えたようで、打つのにも時間がかかるのに送ってくれるんです。“元気にしてますか”とか、さりげないんだけど、ジ〜ンときちゃう」
仕事から帰った部屋で、メールチェックが楽しみなひとときだという。ショッピングや商品情報のチェックにもインターネットを活用していて、「好きな洋服のブランドに新製品があるかな〜とか、家電製品で欲しいものの新機種とか、インターネットはとにかく何でも調べるのに便利!」
もう一つ、最近熱中しているのがクルマの運転。
「念願の免許を最近取ったので、さっそく乗ってます。まだ時間がなくて遠出はしていないけど、そのうちドライブで一人旅ができたらいいなぁと思う」
プライベートな一人の時間と仕事もともに充実。甘えん坊の末っ子という彼女も、ナチュラルに21歳の女性に育ってきたのだろう。カメラの前ですっと大人の顔になる、その表情の輝きが彼女の21世紀のいいスタートを予感させた。
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