ネットに接続しているパソコンは、1台1台に1つのIPアドレスが割り当てられている。IPアドレスは利用するISPや会社名に応じたホスト名を持っているため、IPアドレスが分かればパソコンを使っている人の素性をある程度推測することができる。よく「IPアドレスがバレると個人情報が漏れる」といわれるのはこのためだ。
特にISPの場合は、利用している地域ごとにホスト名が細かく分けられていることが多い。都道府県や市町村レベルなら簡単に特定できる。また、会社名が分かると、就業時間中にネットで遊んでいるのがバレてしまう。さらに、IPアドレスを特定されると、悪意のあるユーザーが不正アクセスを仕掛けてくる可能性がある。
IPアドレスは、ファイル交換ソフトやメッセンジャーソフトのような、ほかのパソコンと1対1でデータをやり取りするソフトを使うと必ず相手に通知されてしまう。これはソフトの性格上、仕方ないことだ。だが、掲示板での発言やメールのようにサーバを経由するサービスでも、自分のIPアドレスが相手にバレる危険性があるのだ。