News 2002年11月25日 07:07 PM 更新

News Weekly Access Top10(2002年11月17日−11月23日)
“落胆”の3GHz超P4と、“期待”の次世代Crusoe

PCをアップグレードしたいと思う要因は、必ずしもクロックスピードではない。思わず買いたくなるPCが増えてくれば、COMDEXも盛り上がる

News Weekly Top10 11月17日〜11月23日
1位 WindowsとかけてLinuxと解く。その心は「Lindows」
2位 アスキーが社名変更
3位 “3GHz”と“PCケース”の微妙な関係
4位 次世代Crusoeのパフォーマンスは本物か
5位 「3年でPC買い替え」は過去の話
6位 私がXbox Liveに“転んだ”理由
7位 MSソフトに深刻な脆弱性、「数百万台に影響」?
8位 NVIDIA、最速グラフィックスチップGeForce FX発表
9位 [WSJ] 1億のアドレスを操るスパムの女王
10位 神話になる「3年ごとのPC買い換え」
Weekly Top10 先週はCOMDEX WEEKだったにもかかわらず、Top10にランクインしたCOMDEX関連記事は、4位の次世代Crusoeネタのみという結果に終わった。

 かつて、“世界最大のPC関連展示会”の名を欲しいままにしたCOMDEXも、最近では年々縮小の一途をたどっている。特に今回は、開催直前に主催者の経営危機が報じられており、次回の開催を危ぶむ声も上がっている。

 COMDEXの不振は、近年のPC出荷の伸び悩みを象徴しているかのようだ。5位(速報)10位(詳細)の記事にあるように、従来約3年といわれたPC買い替えサイクルの定説は、もはや崩れ去った。その理由について記事では、経済不安による買い控えのほかに、PCをアップグレードしたいと思わせる要因が少なくなっている点を指摘している。

 ちなみに、3年前のPCのプロセッサ性能は、Pentium IIIやCeleronの500MHz前後が主流だった。FF XIのような最新オンラインゲームは無理だが、そのほかのアプリケーションは十分問題なく動くスペックだ。

 既報の通り、先日、デスクトップPC向けプロセッサのクロックが3GHzを超えた。だが、3位の記事にあるように、新プロセッサではTDP値の上昇によって発熱量が増大し、そのことがPCからデザイン(きょう体設計)の自由を奪い始めている。筆者なら、そんなプロセッサにアップグレードしようとは思わない。この記事が上位にランクインしたのは、読者の“落胆”の大きさが順位に反映したからではないだろうか。

 一方、4位の次世代Crusoeの記事は“期待”を持って読んだに違いない。Transmetaは、「価格が1000ドル以下」「重さは1000グラム以下」「バッテリ駆動時間1000分(16.6時間)以上」「CPUの動作クロックは1000MHz以上」のPCを目指す将来構想「Crusoe1000」を掲げている(別記事を参照)。

 「そんなPCなら、すぐにでも購入(アップグレード)したい」と思うのは、筆者だけではないはずだ。このような思わず買いたくなるPCが増えてくれば、COMDEXも盛り上がるだろう。

[西坂真人, ITmedia]

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