Google、スマホもPCも不要のスタンドアロンなVR HMDを開発中?
VR市場に本格参入するとみられるGoogleが、Samsungの「Gear VR」のようにスマートフォンをセットして使うモデルだけでなく、PCもスマートフォンも必要としない単体で利用できるVR HMDを開発中であるとWall Street Journalが報じた。
米Googleが、スマートフォンをセットしたりPCやゲーム端末に接続したりせずに、単体で利用できるVR(仮想現実) HMD(ヘッドマウントディスプレイ)を開発中であると、米Wall Street Journalが2月11日(現地時間)、復数の情報筋の話として報じた。
GoogleのVR事業については7日、米Financial TimesがGoogle Cardboardを発展させた形の、プラスチック製でスマートフォンをセットして使うHMDを開発中だと報じた。このHMDは、5月に開催予定の「Google I/O 2016」で発表されるとみられている。
Wall Street Journalによると、スタンドアロン型のHMDはスマートフォンセット型とは別に開発されており、年内に発表されるとする情報筋もあるが、まだ開発の初期段階であり、発表されない可能性もあるという。
現在発表されている主なVR HMDとしては、米Facebook傘下のOculus VRの「Oculus Rift」、韓国Samsung Electronicsの「Gear VR」、ソニーの「PlayStation VR」、台湾HTCの「HTC Vive」などがあるが、いずれも高性能PCあるいはゲーム端末と接続する必要がある。
GoogleのスタンドアロンHMDは、ディスプレイ、プロセッサ、カメラを搭載するという。カメラのデータに基いてユーザーの頭部の動きを追跡するためのプロセッサには、映像処理用プロセッサを手掛ける米Movidiusの製品を採用するという。Googleは1月末、モバイル端末での機械知能アプリプロジェクトでMovidiusのプロセッサを採用すると発表している。
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