Facebook、著作権侵害動画対策ツール「Rights Manager」提供開始
動画に注力するFacebookが、ニュースフィードでの「フリーブーティング」から著作権者を守る「Rights Manager」の提供を開始した。この問題については、2015年夏に人気YouTuberが改善を求めていた。
米Facebookは4月12日(現地時間)、動画クリエイター向けに、Facebook上での「フリーブーティング」から自分の作品を保護するためのツール「Rights Manager」の提供を開始した。こちらからエントリーできる。
フリーブーティング(freebooting)とは、著作権のある動画を権利保有者に無断で投稿すること。米Googleの動画サービスYouTubeの人気動画をFacebookのニュースフィード上に投稿して人気を集めるユーザーが増加し、問題になっていた。
Facebookは2015年8月、人気YouTuberからの問題提起を受け、ツールのβテストを始め、このほど正式版として公開した。
自分の動画作品をRights Managerに登録すると、ツールがニュースフィード上でフリーブーティングの疑いのある投稿を検出して通知してくる。
ユーザーは動画ごとに二次使用の許可範囲を設定できる。また、流用を許可する相手のホワイトリストを作成することも可能だ。
ツールからの通知に基いてフリーブーティングだと判断した場合は、所定のフォームでFacebookに対し、著作権侵害レポートを送る。このツールを使うには、Facebookのアカウントが必要だ。
この機能は「ライブ動画」もチェックする。もしユーザーがライブ動画として配信中の動画にフリーブーティングの疑いがあれば、Facebookが介入してその場で停止させるという。
関連記事
- Facebook、360度動画撮影カメラシステム「Surround 360」をオープンソースで公開へ
動画に注力するFacebookが、360度動画を撮影するためのカメラシステム「Surround 360」を発表した。ポストプロダクションツールを含むシステム構築に必要なデータを今夏GitHubでオープンソースで公開する計画だ。 - Facebookの「ライブ動画」、日本でも一部ユーザーで利用可能に
FacebookがiPhoneアプリでのライブ動画投稿を、まずは米国で可能にした。向こう数週間中に他の地域でも利用できるようになるという。また、Androidアプリでも間もなく可能になる。【UPDATE】日本でも一部のユーザーで利用できている。 - Facebook、著作権侵害動画対策ツールのテストを開始
人気YouTuberらがFacebookに自身の動画が無断で転載される「フリーブーティング」問題について訴えたことを受け、Facebookが違法動画を迅速・正確に検出できるツールのテストを開始した。 - FacebookへのYouTube動画の無断投稿が横行 人気YouTuberが問題提起
Facebookでは直接投稿された動画が自動再生されることもあり、YouTubeの人気動画を無断でコピーして投稿する「フリーブーティング」が横行していると、複数の人気YouTuberが問題提起している。 - YouTube違法動画をブロックする権利者用ツールは「シンプル」
YouTubeは著作権侵害対策システム「Content ID」を、数十億円をかけて開発したという。Content IDの管理画面はGmailのようにシンプルだ。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.