Twitter、サードパーティー開発者の信頼回復目指しAPI統合とロードマップ公開
Twitterが、“複雑になっていた”開発者との関係の改善を目指し、「Twitter API Platform」の統合と開発ロードマップの公開を発表した。
米Twitterは4月6日(現地時間)、サードパーティーによるアプリ開発を支援する目的で、Twitter API Platformを統合すると発表した。下半期には新しいサービスの提供が始まる。
同社はまた、開発者にTwitterサービスの方向性を事前に示し、対応しやすくするために開発ロードマップをTrelloで公開した。2018年初頭までの製品提供予定が、「Recently Hatched」「Incubating」「Nesting」の3段階別に一覧できる。
例えばNestingには、User StreamsとSite SreamをAccount Activity APIに置き換える計画などが表示されている。
新しいサービスというのは、RESTとストリーミングAPIを傘下のFirehose(ユーザーデータ)再販企業GnipのAPI製品と組み合わせ無料でアクセスできるようにするというもの。これにより、開発者は各種APIをTwitter API Platformに統合できる。これまではAPIによってアクセス方法が異なるなど煩雑だった操作がかなりシンプルになりそうだ。
Twitterは立ち上げ当初はサードパーティー製アプリに助けられて成長したが、競合の買収とそのサービス停止や2012年のガイドラインの変更などで開発者の反感を買っていた。
2015年に同社のCEOに就任したジャック・ドーシー氏は同年の年次開発者会議で「当社とアプリ開発者との関係はいつの間にか少し複雑になってしまった。この関係をリセットし、常に学ぶ姿勢を忘れずに、人々の意見に耳を傾け、気持ちを新たに再スタートしたい」と語ったが、今年1月、開発者向けモバイルプラットフォーム「Fabric」をGoogleに売却すると発表したことが、また不信感を呼んだ。
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