Facebook、メディア支援プロジェクト「Local News Subscriptions Accelerator」 Boston Globeなどが参加
Facebookが、地域メディアの電子版加入者増進プロジェクト「Local News Subscriptions Accelerator」を立ち上げた。300万ドルを投じ、Boston GlobeやChicago TribuneなどのFacebook内外でのプレゼンス強化を支援する。
米Facebookは2月27日(現地時間)、「Facebook Journalism Project」の一環として、地域メディアの電子版加入者増促進のためのプロジェクト「Local News Subscriptions Accelerator」を立ち上げたと発表した。
Journalism Projectは、昨年1月に“健全なニュースエコシステム”構築と“ジャーナリズムの向上”を目的として立ち上げたイニシアチブ。新プロジェクトは、300万ドルを投じ、米国内の地域メディア10〜15社を対象に、3カ月のプログラムとして展開する。
メディアが、Facebook内外でのプレゼンスを高め、加入読者を増やすための戦略を立てることを支援する。プログラムのカリキュラムは、元New York Timesの幹部でデジタルメディアコンサルタントのティム・グリッグス氏が構成する。
既に、The Atlanta Journal-Constitution、The Boston Globe、The Chicago Tribune、The Dallas Morning News、The Denver Post、The Miami Herald、The Minneapolis Star Tribune、The Omaha World-Herald、The Philadelphia Inquirer、The Seattle Times、The San Francisco Chronicle、The Tennessean、Newsdayが参加を表明している。
Facebookはメディアの記事をFacebookの公式アプリ内で高速に読めるとうたう「Instant Articles」を提供しているが、メディアからは収益率などをめぐって不満が高まっている。
また、今年に入って実施したニュースフィードのアルゴリズム変更で、メディアや企業からの投稿より友達からの投稿を優先したため、メディアや企業からの投稿の表示が1ポイント減少すると予測している。
批判されている虚偽ニュース拡散を緩和するためにも、信頼できる地域メディアの投稿のニュースフィード上でのプレゼンスが高まることは、Facebookにとってメリットになりそうだ。
関連記事
- Facebookの新虚偽ニュース対策はユーザー評価に基づくメディアのランク付け
Facebookがフェイクニュース対策として、ニュースメディアの知名度と信頼性をユーザーアンケートの結果に基づいてランク付けし、ニュースフィードでの表示に反映させる計画を発表した。 - Facebook、企業からの投稿の表示は5%→4%に減ると予測
FacebookのザッカーバーグCEOは、企業やブランド、メディアからの投稿より友達との交流を優先するアルゴリズム変更で、ニュースや企業からの動画や投稿がニュースフィードに表示される割合が1ポイント下がるという予測を語った。 - FacebookやGoogle、虚偽ニュース対策の「Trust Project」で75以上のメディアと協力
ロシアによる大統領選挙介入を看過したとして非難されているFacebook、Google、Twitterが、虚偽ニュース対策の一環として、コンテンツの信頼性判断を助けるプロジェクト「Trust Project」に参加し、メディアが記事に付ける「インジケーター」を表示していく。Microsoftも同プロジェクトに参加した。 - Facebook、虚偽ニュース対策で「Journalism Project」立ち上げ
“虚偽ニュース”拡散問題で批判されているFacebookが、ニュース品質向上と虚偽ニュース削減のためのユーザーリテラシー向上を目的としたイニシアチブ「Journalism Project」を立ち上げた。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.