EIZO、映像制作のプロ向け液晶「ColorEdge CG247X」
EIZOは24.1型カラーマネジメント液晶ディスプレイ「ColorEdge CG247X」を6月3日に発売する。Adobe RGBカバー率は99%の他、DCI-P3カバー率も98%を実現した。
DCIカバー率、コントラスト比、最高輝度を強化 ファンレスで省エネ面も
EIZOは5月20日、カラーマネジメント液晶ディスプレイ「ColorEdge」シリーズの新機種として、1920×1200ピクセル表示の24.1型モデル「ColorEdge CG247X」を発表した。6月3日に発売する。価格はオープンで、EIZOダイレクトの販売価格は19万1160円(税込)。液晶パネルの保証期間は購入から5年間(使用時間は3万時間以内)で、その他に輝度保証(色温度5000〜6500Kの使用で10,000時間以内)、無輝点保証(購入から6カ月以内)を用意する。
CG247Xは、2014年4月に発売された「ColorEdge CG247」の後継機だ。CGシリーズの中でも映像制作に特化したモデルとなる。
従来機のCG247から進化した主なポイントは、デジタルシネマの色空間であるDCI-P3のカバー率を95%から98%に向上したこと、コントラスト比を1000:1から1500:1に上げたこと、最高輝度が350カンデラ/平方メートルから400カンデラ/平方メートルに明るくなったことだ。また、消費電力も最大消費電力が83Wから60W、標準消費電力が32Wから22Wに抑え、省エネにも力を入れた。電源オンから表示が安定するまでの時間はCG247では7分だったのに対し、CG247Xでは3分と高速化した。マグネットで装着する遮光フードが標準で付属し、ワンタッチでの取り付けができる。
従来機から引き継ぐ映像制作向けの性能としては、HDMI接続時に1080/24pに対応し、毎秒24コマで制作された映像を変換処理なしで作業できること、10bit入力に対応し、10bit表示が可能なこと、映画フィルムの特性ファイルである3D-LUTファイルを適用した表示に対応すること、一般的な環境で放送される際の表示エリアを枠で表示するセーフエリアマーカー機能、sRGBやAdobe RGB、DCIなど放送規格で定められた各色域・ガンマを再現するカラーモードを搭載することだ。
液晶パネルは、工場で1台ごとにRGB各色の階調を調整したノングレアのIPS液晶パネル。内蔵キャリブレーションセンサーで常に正確な表示を維持し、表示ムラを防ぐデジタルユニフォミティ補正回路によって画面全体の輝度と色度が常に均一になるように補正する。映像入力系統はDVI-D×1、HDMI×1、DisplayPort×1を備える。視野角は水平垂直ともに178度、応答速度は中間色域で10ms、モニターコントロール用のUSBポート×2、USBハブ用のポート×2を搭載する。
本体サイズは575(幅)×245.5(奥行き)×417〜545(高さ)ミリ、重量は約8.9キロで、フードを装着すると約9.7キロ。
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