連載
カップ一杯のお湯が瞬時に沸くティファールのケトルが大ヒットしていますが、そのノウハウがスチームクッカーにも生かされいるようで、蒸気の立ち上がりの早さには目を見張りました。タイマーをセットしてから40秒程で湯気が立ち上がります。給水しているそばから蒸気になったので驚きました。水タンクも透明なので、外から水の量を目で見て確かめられていいですね。
フッ素樹脂加工のプレートは取り外し、サッと洗うだけで汚れが落ちるので、食材をそのまま載せることも抵抗がありません。じかに加熱調理できて時間の短縮になりました。
また、最低限のシンプルな機能だけを取り入れて、誰もが簡単に操作できるような設計を貫いている姿勢にも感心しました。
高さがある大きな蒸し器と違ってコンパクトに重ねられることはうれしいですね。ただ、いくらコンパクトと言っても、それなりの大きさです。どこかに収納しなくてはらないのでキッチンで置き場を考える必要はあります。そしてコードだけ外に飛び出してしまうのはとても残念。コードも収納できるような設計であれば申し分ないのですが。
全体のデザインが楕円(だえん)の柔らかな形で、ホットプレート感覚で食卓でそのまま使用してもいいでしょう。冷蔵庫の野菜を蒸してマヨネーズ、ポン酢、焼肉のタレなどを並べればちょっとしたごちそうですし、肉まんや点心を蒸して飲茶パーティーなんてのもいいかもしれません。ちょっとしたイベントで利用したり、カフェや飲食店を経営している方が取り入れれば、メニューの幅が広がるのではないかと感じました。
正直初めは蒸し器を買い換えるほどではないかな思いましたが、個人的にスチームクッカーはオススメしたいです。お祝いのプレゼントにしても、目新しくていいかもしれませんね。価格も1万2600円なので、お料理好き、蒸し料理好きの人は充分に元が取れる値段ではないかと思います。
フードコーディネーター・料理研究家 宮本千夏(みやもとちなつ)
広告、出版を中心に料理のレシピを制作、提案、スタイリング業で活動中。
写真やイラストも自ら手掛け食とライフスタイルを結び付けた心地よい生活を実践している。
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