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初期投資ゼロでメガソーラー設置、明石市が大阪ガス関連会社と契約:電力供給サービス
固定価格買取制度が始まり、数えきれないほどの企業がメガソーラー建造計画を発表している。しかし、メガソーラーには「何年で初期投資を回収できるか」という大きな課題がある。兵庫県明石市は、この問題を無視できる方法でメガソーラーを市有地に設置しようとしている。
兵庫県明石市とエナジーバンクジャパンは、明石市の市有地に出力約1.7MW(1700kW)の太陽光発電システムを設置することで合意した。エナジーバンクジャパンは大阪ガスの100%子会社。大阪ガスは初期導入費用ゼロでも、ガスコージェネレーションシステムなどの省エネ設備導入を可能にするサービス「ECOWAVE」を提供している。このサービスでは、利用者は消費したエネルギー量に応じた料金をエナジーバンクジャパンに支払えばよい。
ECOWAVEの考え方を再生可能エネルギーに応用したサービス「SOLAR ECOWAVE」を提供しているのがエナジーバンクジャパンだ。明石市のメガソーラー建造計画では、SOLAR ECOWAVEを利用して、初期投資ゼロでメガソーラーを設置する(図1)。エナジーバンクジャパンは建造に必要な資金の調達のほか、太陽光発電システムの選定、工事、保守などを受け持つ。資金調達ではリース会社などを利用する。
一方明石市は、建造用地を提供し、用地の維持、管理、発電設備の保安管理を受け持つ。エナジーバンクジャパンが一般電気事業者と売電契約を結び、売電収益から明石市に料金を支払う。
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