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小規模な太陽光発電システムを集めて「仮想メガソーラー」に、実証事業開始:電力供給サービス
一般に、メガソーラーを建設するには広大な土地が必要になるものだ。しかし、メガソーラーを作るために広大な土地は欠かせないものなのだろうか? 富士通とレオパレス21は散在する60棟の賃貸住宅の屋根を利用して「仮想的なメガソーラー」を作ろうとしている。
富士通とレオパレス21は、福島県で「仮想型太陽光発電所」の実証事業を開始した。福島県内全域に散在する賃貸住宅の屋根に太陽光発電システムを設置し、それぞれの発電量、日射量、温度といったデータを情報通信技術で集め、管理する。コンピュータでデータを集積し、仮想的な大規模太陽光発電所を作る試みだ(図1)。この実験は、一般社団法人太陽光発電協会の「平成24年度 住宅用太陽光発電高度普及促進復興対策事業(福島実証モデル事業)」として採択されたもの。
太陽光発電システムはレオパレス21が管理する賃貸住宅60棟の屋根に設置する(図2)。出力の合計値はおよそ1MWになる。賃貸住宅の屋根を賃借した太陽光発電事業には、大東建託が乗り出しているが、散在する太陽光発電システムを束ねて仮想的な太陽光発電所とするものではない。この実証事業には、太陽光発電所の一部として屋根を貸し出す事業モデルを構築し、検証するという目的もある。
仮想的な太陽光発電所を作るために、情報通信技術を活用して、個々の太陽光発電システムの発電量、天気や温度などの条件を集積し、総合的な発電量を算出する。さらに発電性能の分析、異常検知などの設備管理やランニングコストの検証にも情報通信技術を利用する。
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