「スマホで動く」80億パラメーターLLM――1.15GBで実運用レベルうたう「1-bit Bonsai」が話題に
高性能モデルがスマホで動くサイズに――米カリフォルニア工科大学発のAIスタートアップ企業、PrismMLが3月31日(現地時間、以下同)に発表した大規模言語モデル(LLM)「1-bit Bonsai」が話題になっている。学習の方法を工夫することでメモリ使用量を1.15GBまで抑えつつ、エッジ環境で実運用レベルの精度を実現したという。
一般的に、LLMのサイズを小さくする手法として、学習済みのモデルの重みを低いビット精度に変換する「量子化」が使われる。しかし極端に低いビット数に量子化すると、実用レベルの精度を維持するのが難しい。
1-bit Bonsaiのアプローチはこれとは異なり、入力されたテキストを数値に変換する部分(埋め込み層)から、文脈を読み取る部分(アテンション層)、最終的な回答を生成する部分(LMヘッド)まで、モデル全体を1ビットで設計したことでメモリ使用量を抑えたとPrismMLは説明する。後から精度を落とすのではなく、最初から1ビットで高い性能を出せるよう学習の方法自体を工夫した形だ。
同社が公開したベンチマークテストの結果によると、1-bit Bonsai 8Bは同じ8Bクラスのモデルに匹敵するスコアを維持している。同社が独自に定義する「インテリジェンス密度」(ベンチマークの平均エラー率の負の対数をモデルサイズで割った指標)では、1-bit Bonsai 8Bが1.06/GBを記録。同パラメータクラスの「Qwen3 8B」の0.10/GBを大きく上回った。
1-bit Bonsaiのモデルの重みはApache 2.0ライセンスで公開されている。AppleのデバイスではMLX経由で、NVIDIAのGPUでは「llama.cpp CUDA」で動作する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia AI+に関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
国産AI開発「ラストチャンス」の局面へ ノエトラが「44社が出資・国が最大1兆円支援」の追い風を背に向かう先
-
2
なぜ今? 東芝が「HDD」生産能力を強化 AI時代に狙う「データインフラ需要」の在りか
-
3
「トークン単価は8割下がった。なのに請求額は増えた」――その“見えないAI浪費”の正体
-
4
【レベル16】3D CADモデルを魅力的に見せよ!
-
5
不正アクセスなぜ急増 原因はAIか、それとも…… 専門家の見解は
-
6
「クレームこそ最大の商機」 合成紙大手ユポが半世紀貫く“コト売り”と、AIによる暗黙知継承
-
7
Claude Coworkの「ローカル実行」オプションが廃止 モデル推論、VM共にクラウド実行へ
-
8
国産汎用ロボットによるフィジカルAIのデータ収集で7社が競う、試作機を披露
-
9
ITエンジニアの8割超「AIは人間より優れた判断をする」と認める “でも任せられない”業務とは
-
10
フィジカルAIは「ロボット単体」では成り立たない NTTドコモビジネスが示すIoTからの進化の道筋
SpecialPR
ITmedia AI+ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmedia AI+をフォロー
あなたにおすすめの記事PR