OpenAI、Googleの「SynthID」を採用 「C2PA」と組み合わせAI生成画像の来歴証明を強化
米OpenAIは5月19日(現地時間)、米Google DeepMind開発の電子透かし技術「SynthID」を採用したと発表した。
OpenAIはこれまで、業界標準規格「C2PA」のメタデータおよび暗号化署名を用いてAI生成コンテンツの来歴情報を提供してきており、正式な「C2PA準拠ジェネレーター製品」としての認定も受けている。だが、スクリーンショットの撮影やファイル変換、リサイズなどの処理でメタデータが失われてしまうという技術的な課題があった。
SynthIDは画像のピクセルレベルに不可視の信号を直接埋め込む仕組みで、画像の加工やスクリーンショットに対しても耐性を持つ。OpenAIはChatGPT、Codex、OpenAI APIで生成される画像にSynthIDを導入し、詳細なコンテキスト情報を保持するC2PAと組み合わせた多層的なアプローチにより、来歴証明の堅牢性を大幅に高めるとしている。
Googleによると、SynthIDの採用はOpenAIにとどまらず、韓国Kakaoや米ElevenLabsなどのAI企業にも拡大しており、昨年の米NVIDIAによる動画生成モデルへの採用に続く動きだ。Googleはテキスト用電子透かし技術のオープンソース化なども含め、相互運用可能なツールの業界全体への普及を推進している。SynthIDはすでに1000億以上の画像や動画、6万年分の音声データに適用されたという。
エンドユーザー向けの検証ツールの整備も進んでいる。OpenAIは一般向けに公開検証ツールのプレビュー版の提供を開始した。画像をアップロードすると、C2PAのメタデータとSynthIDの両方のシグナルを検出し、OpenAIのツールで生成されたものかを判定できる。
Googleは、Geminiアプリで提供済みの検証機能を拡張し、Google検索(「かこって検索」やGoogleレンズなど)への統合を同日から、Chromeブラウザへの統合を数週間以内に実施する予定だ。これにより、Webブラウジング中に直接「この画像はAIで生成されたか」を確認できるようになる見込みだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia AI+に関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
現役組み込みエンジニアがAIを業務利用して分かったこと――期待と限界と現実解
-
2
無料で読めるAIエージェントの実践ガイド、Googleが公開 基礎から本番実装まで学べる
-
3
なぜ「相場の半額」にできた? 「ヒューマノイド界のトヨタ」目指すZEALSの“したたか”な戦略
-
4
フィジカルAIとヒューマノイドの可能性、PFNの見立てとトヨタのアプローチ
-
5
「社内情報をAIに食わせればいい」だけでは足りない、情報検索精度向上の鉄則
-
6
「AIに原始人っぽく話すとトークン65%削減」は本当か? JetBrainsが検証してみた
-
7
「MicrosoftよりGoogle」で6億円削減も? 舞鶴市、千代田区が明かすIT刷新とAI活用の成功法則
-
8
メルカリが明かす「Claude Code全社展開」「シャドーAI対策」を支える仕組み
-
9
農水省の“クソダサ”ポスター話題 「AIよりよっぽど良い」の声も 担当者に狙いを聞いた
-
10
話題の職種「FDE」、実際何をやってるの? OpenAIの現役2人に聞いた
SpecialPR
ITmedia AI+ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmedia AI+をフォロー
あなたにおすすめの記事PR