米Googleは7月7日(現地時間)、メンタルヘルスケアにおけるAIの可能性を探るための新たな取り組みを発表した。特に低・中所得国における未治療のメンタルヘルス問題を解決し、質の高いエビデンスに基づいたサポートへのアクセスを民主化することを目的としているという。
Grand Challenges CanadaおよびMcKinsey Health Instituteとの提携により、新たなメンタルヘルス組織向けのAI活用フィールドガイド「Mental Health & AI Field Guide」を作成した。
メンタルヘルス組織がエビデンスに基づいたメンタルヘルス介入を規模拡大するためにAIをどのように活用できるかについて、実践的な指針を提供するものという。ガイドには、AIをメンタルヘルス治療で責任を持って使用するための基礎的な概念、ユースケース、考慮事項が含まれている。
AIの活用例としては、臨床医のトレーニングの強化、サポートのパーソナライズ、ワークフローの効率化、データ収集の改善などが挙げられている。
6章構成のフィールドガイドは、PDF版をダウンロードすることもできる。
また、Google for HealthとGoogle DeepMindは、英科学研究支援団体のWellcome Trustと提携し、不安症、うつ病、精神病の治療のためのAI研究に多年度にわたる投資を行う。
研究プロジェクトは、これらの症状のニュアンスをより正確で客観的かつパーソナライズされた方法で測定する方法を開発することに焦点を当てる。また、新しい治療介入、場合によっては新しい投薬の可能性についても探求していく。
これらの取り組みは、差し迫ったメンタルヘルスサポートのためのAIの可能性を探求することと、将来のためのより良い治療法の開発を進めることという2つの側面を持つアプローチを構成している。Googleは、このアプローチを通じて、世界中のより多くの人々が必要なケアを見つけられるよう支援したいとしている。
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