奈良市議のへずまりゅう氏が投稿した“人が鹿にまたがる写真”が物議 AI利用疑惑も本人は否定

[ITmedia]

　奈良市議会議員のへずまりゅう氏が自身のX（@hezuruy）に投稿した、男性が鹿に跨っているように見える画像が物議を醸している。画像は、へずま氏が「中国人はなぜ鹿さんに跨るのか？」との文言とともに、8月31日に投稿したもの。画像に不自然な点が見られるとして、一部のXユーザーからは「AIによる合成画像ではないか」という指摘が上がっているが、へずま氏は否定している。

奈良市議のへずまりゅう氏が投稿した“人が鹿にまたがる写真”が物議　

　問題となった投稿画像には、奈良公園らしき場所で、鹿に跨っているように見える男性のほか、複数の女性の姿が映っている。へずま氏は、この様子に対し「いい加減こういう奴ら出禁にしませんか？　奈良の鹿さん暴力事件に終止符を打ちましょうよ」と投稿。9月1日午後7時30分時点で1万3000リポストを超えるなど、注目を集めている。

　一方、X上では画像に不自然な点があるとして、合成画像の可能性を指摘する声が一部から出ている。男性がまたがっている鹿の前脚が消えているように見えたり、女性の手の形・顔の造形が乱れたりしているといった指摘で、1日午後7時30分時点では「この画像はAIで加工された合成画像の疑いが指摘されています」とするコミュニティーノートも確認できた。なお、2日午前11時現在、このコミュニティーノートは消えている。

物議を醸した画像（出典：へずまりゅう氏のXのポスト、以下同）

　こうした指摘を受け、へずま氏は8月31日、画像の撮影日時や場所などを示すExif情報のスクリーンショットを追加で投稿。スクリーンショットには、30日に奈良公園にて「iPhone 12」で撮影した旨が記載されており、「AIとか言われていますがAIではありません」と反論した。

Exif情報のスクリーンショット

　へずま氏の反論に対し、「本物の写真だと思う」とするXユーザーも見られる一方、「Exif情報は簡単に編集、追記できるため、撮影日時や位置情報が表示されていても現地で撮影した生の写真データだと証明はできません」とするコミュニティーノートが付くなど、依然として議論は決着していない。

　こうしたAI利用疑惑に対する意見の中には「AIではない合成写真では」という声の他にも、「何でここでAIが出てくるのか分からない」「都合が悪いことは全部でっち上げ、AIって話に持っていく人いる」と、AIによるものなのかどうか、そもそも意図的な加工があったのかどうかもはっきりしない中で「AIフェイク」と決めつけることに批判的な意見も見られる。

　へずまりゅう氏（本名：原田将大氏）は2020年ごろから、過激なYouTube動画の投稿により、迷惑系YouTuberとして有名になった。25年7月20日に投開票が行われた奈良市議選挙では「外国人から鹿さんと市民を守ります」などと訴えて初当選。外国人観光客が奈良公園内の鹿に暴力行為を働いているとして、過去にも批判的な投稿を繰り返している。

奈良市議へずまりゅう氏の所属委員会など（出典：奈良市の公式サイト）