星野リゾート、メール業務に生成AI活用 “脱・属人化”で新人を即戦力に 「すでにベテラン超えの業務量」

星野リゾートは、宿泊施設のメール業務などに生成AIツールを導入すると発表した。

[ITmedia]

　星野リゾート（長野県軽井沢町）は8月6日、宿泊施設のメール業務などに生成AIツールを導入すると発表した。AIツールを開発するカラクリ（東京都中央区）の生成AI搭載オペレーター支援ツール「KARAKURI assist」を活用。これにより、宿泊予約に関する電子メール業務のプロセス改善や自動対応領域の拡大、新人の早期戦力化を実現したという。

星野リゾートがカラクリの生成AI搭載オペレーター支援ツールを導入すると発表

　KARAKURI assistは、カスタマーサポートのメール対応を効率化・品質向上させるツールで、定型文の共有やAIによる自動校閲・ドラフト作成をするなどの機能を持つ。星野リゾートではこのツールを使い、顧客メール対応の際のテンプレート検索や生成AI機能による返信文の自動生成、新人の文章校閲などを行っている。

　これまでに蓄積された5000以上のメールのテンプレートが検索できるようになった結果、2024年4月に入社した新入社員の業務理解が早く進み、すでにベテランを超える数の問い合わせメールに対応しているという。また社内に専門チームを立ち上げ、生成AIによるメールの自動対応にも着手している。

生成AIツールにより、メール業務を効率化

　これまで同社では、メールのテンプレートを施設ごとに管理していたため、メール業務が属人化されやすい傾向にあった。拠点拡大が進み、経験に頼らない精度の高いメール業務を遂行できる環境の整備が必要となり、生成AIツールの導入を決めたとしている。