「この文章、勝手に図表にならないかな」 AIで実現? 資料作りを助けるツール「Napkin AI」、日本語対応で話題に
テキストをビジュアル化するAIツール「Napkin AI」が、日本語に対応したとXなどで話題を呼んでいる。
今書いた文章、そのまま図表になってくれないかな──資料作りに追われるビジネスパーソンなら一度は考える理想。いままでは夢物語だったが、その実現を助けてくれるAIツールが日本語で使えるようになったとして、Xで話題になっている。
その名も「Napkin AI」。同名の米スタートアップ企業が提供するサービスで、文章や数値を入力するだけで、内容に基づいた図表を提案してくれる。出力した図表は商用利用が可能。テキストは、Napkin AIの機能で生成したものでも、それ以外のものでも、範囲を自由に決めて“ビジュアル化”できる。
出力したビジュアルの色やアイコン、フォントも編集可能。図表をPNG・PDF・SVG形式でダウンロードすることもできる。9月4日(日本時間)には、日本語やタイ語など複数言語の対応も果たした。
6日(日本時間)時点ではβ版として提供しており、本来は有料の機能も無料で利用できる状態という。ただし利用規約では、出力した図表はユーザーだけでなくNapkin.ai側も利用可能と定めている。ユーザーがサービスの利用をやめた後も同様としているので、作る資料によっては注意が必要かもしれない。
実際に使ってみた 業務に役立つ?
記者も実際に使ってみた。Napkin AIに「きのことたけのこ、どちらが優れている?」と質問して文章を生成。それをビジュアル化した。
「きのこの特徴」という項目のパラグラフで図を出力してみる。すると、歯車型で栄養素と利用方法を表記するものや、利点と欠点を左右対で表記するもの、調理法や健康効果などを項目別にまとめて表記するものなど、さまざまな図表を提案してくれた。
どの図表を使うか選ぶと、今度は色や線が異なるバリエーションを提示してくれる。好みのものを選ぶと、ノートのようなUI上に出力。そのままUI上で編集できるので、例えば「消化器の健康」という単語を「腸内環境の改善」に変更し、より内容に沿った図表を作れる。
他にも「栄養価の比較」という表形式の項目で図を生成すると、きのことたけのこが対決する形式でイメージ図を出力するなど「どちらが優れている?」という文章全体の意図をくみ取った対応をしてくれた。
ただ、独自性の高い図表の提案はできない。「きのことたけのこ」に限らず、どんなテキストをビジュアル化してみても、どこかで見たことのあるような図が提案される。
とはいえ、提示するバリエーションが多く、テキストの内容を適切に図にしてくれるので、大抵1つは実用性のあるものが出てくる。人の手で細かい修正ができることも考えれば、実用性は十分と感じた。利用規約に注意は必要だが、使い方によっては今からでも仕事に役立つかもしれない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
Notion、データからグラフを作成できる新機能 BIツールのような使い方も可能に
Notionにチャート機能「Notionチャート」が追加された。Notion内のデータを、外部ツールを用いずグラフ化。そのままNotion内のページやデータベースに埋め込めるという。
Google、「Gemini」の画像生成機能を「Imagen 3」に 人物描画も“間もなく”
Googleは、「Gemini」の画像生成機能に最新モデル「Imagen 3」を導入すると発表した。無料ユーザーも利用可能だ。また、有料ユーザー向けに間もなく人物描画機能を再開するとしている。
NovelAIが初期のイラスト生成AIモデルを公開 研究・個人利用OK
生成AIサービス「NovelAI」を手掛ける米Anlatanが、NovelAIで過去に提供していたイラスト生成AIモデル3種を無料公開した。
生成AIでメモアプリが進化? 自分だけのチャットAIが作れる、Google「NotebookLM」を試してみた
Gemini 1.5 Pro搭載、GoogleのAIノート「NotebookLM」が日本語を含む200以上の国や地域への提供を開始した。今回は実際に参照文献(ソース)を登録してNotebookLMの動作や活用方法などを検証しつつ、利用の際も注意点なども紹介する。
25卒の3人に1人が就活でチャットAI活用 普段利用も含めると6割に マイナビ調査
マイナビが2025年卒業予定の全国の大学生、大学院生を対象に実施した調査で、学生の3人に1人が就職活動においてChatGPT等の対話型生成AIを利用したことがあることが分かった。




