人事評価・採用で“AIの活用度”考慮へ 語学のアプリのDuolingo AIで代替できる外部委託も順次廃止
語学学習アプリ「Duolingo」を展開する米Duolingoは、同社の今後のAI活用方針を公表した。「AIファースト」を掲げ、社内のAI活用を推進するため、人事制度などを見直す。
語学学習アプリ「Duolingo」を展開する米Duolingoは4月29日(日本時間)、新たなAI活用方針を公表し、人事制度や採用の観点に“AIの活用度”を加える考えを示した。採用や評価を判断する際に、AIを活用しているかどうかを、基準の一つにするという。
人員の追加も、チームで業務の自動化が進まない場合にのみ実施する。業務の外部委託についても、AIで代替できるものは段階的に廃止するという。
企業による生成AIの活用を巡っては、米Salesforceのマーク・ベニオフCEOが自社製AIエージェントの成功を背景に、エンジニアの雇用を控える方針を示したことが報じられるなど、人材採用への影響もみられる。一方Duolingoは「当社は従業員を大切にする企業であり続ける」と説明。「(従業員には)反復作業ではなく、創造的な仕事や真の課題に取り組んでほしい」として、AIを活用するためのトレーニングプログラムやツールなどを展開するとしている。
「AIファーストになるためには、働き方を大きく見直す必要がある。人間が作業する前提で設計したシステムを少し調整するだけでは難しい。多くの場合、0から始めなければならない。一晩で(全てを)再構築するつもりはないし、例えばAIが自社コードを理解するには時間がかかる。とはいえ、テクノロジーが完璧になるまで待てない。もたもたしてチャンスを逃すより、多少品質が低下したとしても素早く動くことを選ぶ」(Duolingo)
今回公開したAI活用方針は、同社のルイス・フォン・アーンCEOが全従業員にメールで送信したもの。ビジネスSNS「LinkedIn」の同社公式アカウントが、このメールの文面を投稿。30日午後0時50分時点で600件以上のコメントが付くなど、話題を呼んでいる。
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