OpenAIからコーディングエージェント「Codex」 ソフトウェア開発で「o3-high」上回る【更新終了】
米OpenAIがコーディングエージェント「Codex」を発表した。
米OpenAIは5月17日、コーディングエージェント「Codex」を発表した。大規模言語モデル「o3」をソフトウェアエンジニアリング向けに最適化した「codex-1」を利用。ユーザーはChatGPTからアクセスし、Codexにコーディングやバグの修正、コードに関する質問を依頼できる。複数のタスクを並行して行うことも可能という。まずは有料プラン「Pro」「Enterprise」「Team」ユーザー向けにプレビュー版を提供。近日中に「Plus」や教育機関向けプランのユーザーにも開放する。
OpenAIの社内ベンチマークによれば、codex-1はソフトウェアエンジニアリングにおいて「o1-high」「o4-mini-high」「o3-high」といったモデルを上回る性能を正確性を発揮したという。
ユーザーの依頼を受けたcodex-1は、インターネットに接続されていない、ユーザーのリポジトリを読み込んだ独自のクラウドコンテナ環境で作業を行う。codex-1はファイルの読み取りや編集、テスト、型チェックなどのコマンドも実行でき、ユーザーはその様子をリアルタイムで確認できる。作業に当たっての不明点やテストの失敗があった際、ユーザーに通知する機能も備えるという。リポジトリ内にMarkdown形式の手順書を配置することで、コードの読み方やテストで実行するコマンドなどを指示できる。
タスクの処理にかかる時間は、難易度に応じて1分から30分程度。マルウェアなど悪意あるソフトウェア開発のリクエストはブロックし、外部のWebサイトやサービス、APIにはアクセスしない。作業の完了後は、追加の修正を依頼したり、GitHubにプルリクエストを送信したり、変更をローカル環境に統合したりできる。
Codexは米Ciscoなどの企業が先行して利用し、OpenAIにフィードバックを提供しているという。OpenAIは今後数週間以内は追加費用なしでCodexを提供するとしている。それ以降はレート制限を設け、上限を超えて利用したいユーザー向けの料金形態を設定する方針だ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
「GitHub Copilot全社導入」の前にたちはだかった3つの壁 ZOZOはどう乗り越えたか
AIプログラミング補助ツール「GitHub Copilot」の導入に踏み切る企業が増えている。「ZOZOTOWN」を運営するZOZOもその一つだ。では一体どのような仕組みを整備することで、ZOZOはGitHub Copilotの全社導入を実現させたのか。
GPT-4o、“お世辞を言い過ぎて”ロールバックされる ChatGPTが人間にこびてはいけないワケは?
GPT-4oがお世辞を言い過ぎたのでロールバックした──米OpenAIは、そんな発表をした。
「ChatGPTのアクティブユーザー数は2億人に」──OpenAI Japan代表が公表 次世代モデル「GPT Next」にも言及
KDDIは、イベント「KDDI SUMMIT 2024」を開催した。イベントには、米OpenAIの日本法人・OpenAI Japanの長崎忠雄代表が登壇。今後発表されるであろう新たなAIモデルを「GPT Next」と称し、自身の見解を示した。
OpenAI、エージェント構築向け開発者ツール(APIとSDK)をリリース
OpenAIは、開発者や企業が独自エージェントを構築するための「Responses API」と「Agents SDK」をリリースした。
日本初、「ChatGPT Enterprise」を全社員に導入 WebマーケのZenken
Webマーケティング事業などを手掛けるZenken(新宿区)が、米OpenAIの法人向け生成AIチャットサービス「ChatGPT Enterprise」を全社員(約400人)に導入した。OpenAIにも確認したところ、同サービスの全社導入は日本初という。



