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建設現場の写真など入力→AIが危険予測、対策提示 長谷工がDifyで開発
長谷工コーポレーションは、AIが予測した現場のリスクと対策が瞬時に表示されるシステム「Kizuki AI」(キヅキアイ)を、ノーコードAIアプリ開発ツール「Dify」上で開発した。
長谷工コーポレーションは9月9日、工事現場の施工管理者が、作業内容や現場写真をアップロードするだけで、AIが予測した現場のリスクと対策が瞬時に表示されるシステム「Kizuki AI」(キヅキアイ)を、ノーコードAIアプリ開発ツール「Dify」上で開発したと発表した。
8月から首都圏の現場で活用をスタート。今後、全エリアの建設現場へ順次拡大する。
PCやスマートフォンから工種、作業内容、天候、気温を入力し、作業現場の写真をアップすると、生成AIが熱中症や足場の不安定性など、想定されるリスクと対策を具体的に提示。管理者から作業員への注意喚起に盛り込める。
テスト段階では、過去の災害事例の写真をもとにプロンプトを調整し、リスクの精度向上を図ったという
また、システムと若手の施工管理者それぞれがリストアップしたリスクを比較したところ、若手の施工管理者に新たな気付きを与える効果を確認した。
建設現場の危険予測は、施工管理者の経験や知識の差により見落としが生じる恐れがある。昨今は労働者不足や時間外労働の上限規制などの対応が求められる中、より効率的で新しい情報取得が重要になっている。
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