「Sora 2は著作権侵害」――出版・アニメ制作会社など集う国内団体が声明 OpenAIに要望書を提出(2/3 ページ)
出版社やアニメ制作会社などで構成される団体・コンテンツ海外流通促進機構(CODA)は、米OpenAIの動画生成AI「Sora 2」に関し、同社に要望書を提出したと発表した。Sora 2の運用方法の変更を求めたという。
Sora 2と日本のキャラ巡る問題、経緯は?
Sora 2は、OpenAIが10月1日に発表した動画生成AI。前モデル「Sora 1」に比べ、物理法則に忠実に動く映像を作成できることが特徴だ。SNS上では、その性能の高さに驚きの声が上がる一方、人気アニメ「鬼滅の刃」「ポケットモンスター」など、日本のIPに酷似した動画を生成できたことから、著作権の侵害を懸念する声も広がっていた。
他方、ディズニーやマーベルなどの米国のキャラクターは、Sora 2では出力できないとして「(日本のコンテンツは)足元を見られているのでは」といった指摘も出ていた。
米The Wall Street Journalは9月29日(現地時間)に、Sora 2は「著作権者がオプトアウト(除外)を申請しない限り、著作物を含む動画を生成できる仕様」と報じていた。OpenAIは一部のスタジオやタレント事務所に対し、Sora 2の公開前にオプトアウト手続きの通知を送ったという。
SNSなどでの指摘を受け、OpenAIのサム・アルトマンCEOは10月4日、自身のブログでSora 2の改善方針を示した。事前に許諾を求める「オプトイン」に近い方式を採用し、権利の所有者に対し、キャラクターの生成を細かく制御できる仕組みを提供。権利を持つキャラクターを使用した動画が生成された際、収益を得られるようにするとしていた。
その後、日本のキャラクターも生成できなくなったとの報告がSNSで投稿されている。
10日には、日本政府がOpenAIに対し、著作権侵害行為を行わないよう要請したと、城内実内閣府特命担当大臣(当時)が記者会見で明かしていた。
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