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射幸心ぐんぐん? 「美少女AIコンシェルジュのお手伝い付きクレーンゲーム」体験してきた(1/2 ページ)

クレーンゲームに後付けできるAIコンシェルジュ技術「アシストキャッチャー」。あくまでデモなので不完全な部分もあったが、一方で可能性を感じる点も多かった。果たして、その全容とは……。

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 「今度こそ取れるよ!」「よーし、一肌脱いじゃうぞ!」──11月14日から15日にかけて東京ビッグサイトで開催された、アーケードゲームや関連技術の展示会「アミューズメントエキスポ 2025」。会場の片隅で、記者は美少女キャラクターにこんな声をかけられながらクレーンゲームをしていた。

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プレイの様子

 記者が体験していたのは、クレーンゲームに後付けできるAIコンシェルジュ技術「アシストキャッチャー」。あくまでデモなので不完全な部分もあったが、一方で可能性を感じる点も多かった。果たして、その機能とは……。

美少女に応援されながらクレーンゲーム!?

 アシストキャッチャーは、カメラやマイク、スピーカー、モニターやLive2Dモデルなど組み合わせたコンシェルジュ機能と、商品をつかむアームのパワー調整機能、プライズの自動補充機構、それらの連携からなる。一連の仕組みは全て既存の筐体に後付けが可能だ。

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アシストキャッチャー

 目玉はコンシェルジュ機能。筐体に取り付けた縦長のモニターにキャラクターが表示され、挙動に合わせてゲームをサポートしたり、コインの投入を促したりと、プレイヤーとコミュニケーションする。

 例えばプレイヤーが筐体の前にきたことをカメラで検知し、スピーカーを通して話しかけたり、商品をゲットできなかったときにアドバイスしたりする。それでもプレイヤーが苦戦する場合は、アームを操作してプライズを取りやすい位置に置きなおしたり、追加料金を払ってアームの力が強いモードを使うよう促したりする。

 商品がなくなったことをAIで検知して、自動補充機構を起動することも可能。マイクを通してプレイヤーと音声で会話し、クレーンゲームをよりインタラクティブな遊びにすることも想定している。

 アミューズメントエキスポ 2025のデモでは、このうち「筐体の前にプレイヤーが来たことを検知する機能」「プレイヤーに話しかける機能」「プライズの位置を自動で調整する機能」「プライズを自動で補充する機能」などを、実際の筐体で体験できた。

 例えば記者が筐体の前に立つと、美少女キャラの「金箱クレア」もしくは美青年キャラの「金塚フリック」が「100円を入れたら遊べるよ!」と話しかけてくる。早速クレーンゲームにチャレンジするが、「頑張れ〜」との応援を受けながらもうまく商品をつかめず失敗。すると「失敗しても大丈夫! ちょっとタッチパネル見てみて!」と備え付けのパネルに誘導し、500円が必要な代わりに、パワーを上げたアームで挑戦できる別モードを勧めてくる。

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「金箱クレア」と「金塚フリック」

 それでも失敗すると「一肌脱いじゃうぞ〜!」とプライズを動かしてくれる。しかしここで調整を間違えてしまい、プライズが落とし口に落下。キャラは「ごめんね! このままプレゼントしちゃうね!」……これはデモ用の演出。実際には落とさず位置を調整できるという。同様の演出や、パワーを上げたアームで挑戦できるモードに誘導するタイミングや投入金額の設定は変更もできる。

photophoto プレイの様子

 この他、プレイヤーとの音声会話機能については、筐体とは別に設けたブースでデモを体験できた。モニターに備え付けられたマイクを通してキャラクターと会話できるデモで、例えば「何してるの?」と話しかけると、数秒考えて「今はアミューズメントエキスポで案内中だよ!」と返事をしてくれる。

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音声会話に関する別ブースのデモ

 実際にデモに触れてみた感想としては、音声での発話は可能だが、双方向の会話をしながらクレーンゲームを遊ぶことがまだできないので、体験に不十分な点があるのは否めなかった。また記者は「金箱クレア」「金塚フリック」に特に思い入れがないため、この2人とコミュニケーションしながらクレーンゲームをできたところであまり響くことはなかった。

 ただ、例えばこれがなじみ深いIPのキャラだったら話は違うとも感じた。記者はクレーンゲームをコミュニケーションの一環と捉えており、同行した人とわいわい言いながら取った取れなかったを楽しむ遊びと考えている。そのため1人で遊ぶものと考えていないが、もしVTuberなどのキャラクターと盛り上がりながら「自分のフィギュアを取って」と訴えかけられたら、コインの連投を考えてしまうかもしれない。

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