“70年前の今日のラジオ”をAIで再現? 当時のニュースやヒット曲を流せるデバイス 介護施設に導入へ
博報堂傘下で広告事業を手掛けるTBWA HAKUHODOは、AIが過去のニュースやヒット曲をラジオ番組風に紹介するデバイス「RADIO TIME MACHINE」(ラジオタイムマシーン)を開発したと発表した。介護施設への導入も検証する。
博報堂傘下で広告事業を手掛けるTBWA HAKUHODO(東京都港区)は3月5日、AIが過去のニュースやヒット曲をラジオ番組風に紹介するデバイス「RADIO TIME MACHINE」(ラジオタイムマシーン)を開発したと発表した。介護サービスなどを展開するニチイ学館(東京都千代田区)と協力し、介護施設への導入も検証する。
筐体は、1950年代から60年代のラジオ機器をモチーフにデザインした。備え付けのダイヤルで50年から2025年までの西暦を入力すると、その年の操作日同日のラジオ番組を模した音声が流れる。例えば、ユーザーが3月5日に1950年を選択すると、以下のように再生されるという。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか。日ごとに寒さも和らぎ、春の足音が少しずつ近づいてくる今日この頃、このラジオタイムマシーンで穏やかなひとときをお過ごしいただければ幸いです。本日も、日本の活気ある出来事を皆さまにお届けいたします。まずは、鉄道のニュースからでございます。先日、国鉄の新しい電車が完成したのをご存じでしょうか。東海道線で活躍する新型車両、80系電車、通称「湘南電車」がその姿を現しました。2つ扉のクロスシートでゆったりと座れ、前面は2枚窓という、実に洗練された造りとなっております。わたくしも、この新しい電車で、いつか海を眺めながら旅をしてみたいものだと思っております。車窓を流れる景色をさかなに、駅弁を広げる日も近いかもしれませんね。それでは、この旅路に思いをはせる時に聴きたい1曲です。高峰秀子で「銀座カンカン娘」です。
ニュース部分は、Wikipediaを参考に作成した時事のリストに基づき、AIが原稿を作成する。読み上げは、使用許諾を得た30人以上の声をベースにしたAI音声で行う。音声は、入力した年代のラジオ番組の話し方や抑揚などを反映するという。楽曲部分は当時の流行を反映した独自のヒット曲のリストから選曲し、ニュースの合間に再生する仕組みとしている。
同日から、ニチイ学館の介護施設への導入を検証するプロジェクトも始める。過去の写真や音楽から当時の思い出について話すことで認知症などの予防につなげる非薬物療法「回想法」に着目し、RADIO TIME MACHINEによる支援を試みる。春ごろからは、北里大学医療衛生学部の福田倫也教授とも協力し、同デバイスの効果を測る研究も開始する予定だ。
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