「攻め続けるには守らない」──チェキ開発者・青崎耕さん:達人の仕事術(2/2 ページ)

» 2007年08月06日 15時35分 公開
[高橋暁子,ITmedia]
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3つのスケジューラでスケジュール管理&コミュニケーション

 人とつながることへの工夫は、普段のスケジュール管理にも現れている。普段利用するスケジューラは3つを使い分けている。それぞれ、自分用、社内用、社外用と見る人に合わせて内容を変えることで、スケジュール管理だけでなく、同時にコミュニケーションも可能になるのだ。

 最初に予定を書き込むのは自分専用の手帳。手帳には、自分がいる場所が社外ならピンク、社内は水色と色分けしている。そうすると自分がいる場所が一目で分かり、次の予定を入れやすくなるのだ。

 手帳に書いた予定は、続いて社内共有スケジューラとGoogleカレンダーにアップする。社内共有スケジューラには予定の内容を詳細に記入し、社内の人間に自分がいる場所と仕事内容を伝えられるようにしている。

 一方、Googleカレンダーには社外向けに、スケジュールが埋まっていることだけが分かるように記入し、公開している。社外の人が青崎さんにアポイントを入れる時には、空いている時間を参照できるようになっているのが便利な点だ。

 「手帳が一番重要なので、予定が入ったらすぐに手帳に入れていきます。次に社内共有の方に書き込みますね。共有の方でも、いる場所が社外ならグリーン、社内なら色なしと分けているので、社員同士のいる場所が一目で分かるようになっています。Googleカレンダーは一番後回しで、ざっくりと予定が入っている部分だけ分かるように埋めておきます」

 愛用のKNOXのナローサイズノート。予定の“居場所”によって色分けしている。TPOによって仕事時はノート、会食時はメモ帳を使用する。「ノートを出すと身構えられるけど、メモなら気軽にできる」からだ。メモはバラバラにしてストックができる。また、名刺を忘れた人に連絡先を書いてもらうための名刺サイズのメモ用紙も用意している


人脈をフォローする──SNSセルフプロモーション

 人とつながる点で有効活用しているのが、SNS(mixi、GREE)だ。特に人脈をフォローするのに便利だという。

 新しく出会った時には、「本名で登録をしてあるので検索してください」と伝え、積極的につながっていく。工夫しているのは、顔写真、会社名、本名を出して社会的に信用してもらいやすいようにしていること。また、「チェキを作った人」という分かりやすいプロフィールも意識的に載せている。これにより、自分のことを知ってもらえるだけでなく、信頼され、興味も持ってもらえる。つながりやすくするための青崎さんの工夫だ。

 「SNSは身内だけでつながっているよりも、人脈を開拓するために使う方がいい」というのが青崎さんの持論だ。ただし、本名や会社名などを出しているので、悪い噂が広がらないように細心の注意を払っている。たとえば、女性と会う時には必ず複数で会うなどの気遣いも大切なのだ。

 「土曜の午前中3時間はマイミクシィの日記を読んでコメントするようにしています。mixiでは450人ほどとつながっていますが、それだけの人たちと会食することを考えると、日記で交流できるのはずっと効率がいいですよね」

 注意しているのは、親しい人にだけではなく、なるべく毎回違う人にコメントをすること。つなげておきたい人脈の場合、ある程度のフォローが必要となるからだ。しかし同時に、時間がない時には足あとだけにするなど、負担にならないようにマイペースな使い方を心がけている。

 「日記では、あまり自社の商品の宣伝はしていません。宣伝はユーザーに嫌がられる傾向にあるので、自分個人としての情報発信の場として使うと信用してもらえます。また、セレブ感や、面白そう感を出すと興味を持ってもらえますね。基本的に、SNSは自分をプロモーションする場として捉えています」

 さらに青崎さんは、SNSをバイラルプロモーションの場としても活用してきた。そもそもは影響力の大きいユーザーにPiviが気に入られたことがきっかけだ。パワーユーザーが、バースデイパーティの時などに、参加者全員を撮影してPiviでプリントし、メッセージを書き込むメッセージカード的な使い方などをして、コミュニケーション手段として魅力的な活用をしていたことが、周辺のユーザーが興味を持つきっかけとなった。実際、バイラル効果で、GREEではしばらくPiviがレビューの1位を占めていたほどだ。

 「Piviは体験型ツールなので、SNSのイベントやパーティに向いています。代理店にお金を払ってプロモーションしてもらっても、その分が終わったらもう終わりになってしまいます。でも、SNSの口コミならば、気に入ってもらったらいつまでも使ってもらうことができるのです」

 大企業の会社員として──ではなく、さまざまなツールを使って自分自身をプロデュースし、社外の人たちと積極的につながっていく姿勢。それが青崎さんの“守りに入らない”仕事術につながっている。

プロフィール
お名前 青崎耕(あおさき こう)
経歴 1979年慶應義塾大学卒業。富士フイルムにて、大ヒットしたインスタントカメラ「チェキ」を開発。その後、カメラ付ケータイ用プリンター「Pivi」を世に出し、現在は富士フイルムとNTTデータ共同で設立したIT企業メディアピックス社長。mixiのパワーユーザーとしても活躍中。
PC Let’snote Y5、Dell Inspiron 1501/5150(オフィスで利用)
携帯電話/PDA(データ通信カードを含む) ドコモ 「D902i」(最後の富士フイルムCCDカメラ搭載機)
デジタルカメラ 「FinePix Z2」「FinePix S9000」
ブラウザ Internet Explorer 7、Firefox
収集ツール(RSSリーダーなど) −
メールクライアント Outlook
インスタントメッセンジャー −
よく使うショートカットキー −
ファイル整理ツール(デスクトップ検索を含む) Googleデスクトップ(時々)
バックアップツール 外付けHDD、画像はmixiアルバム
検索サイト Google、Yahoo!
Webメール Gmail、Yahoo!メール、リモートメール(外出時)
ブログ アメーバブログ(休止中)
SNS mixi、GREE、日経WagaMaga、CameraPeople SNS、セカンドライフ等
ソーシャルブックマーキング はてな(たまに)
Wiki Wikipedia
影響を受けた人/本/Webサイト 大前研一、宮城谷 昌光『重耳』、ブログ「My Life Between Silicon Valley and Japan」、ブログ「大西 宏のマーケティング・エッセンス」
座右の銘 「人間万事塞翁が馬」「今日も生涯の一日なり」(福沢諭吉先生)
手帳/ノート KNOXのナローサイズ手帳(11年間使用)、A5サイズノート、CRANE&CO.(メモ)
ペン 2+1(バーバリーのシャーボ)をいつも胸に
その他小物(ICレコーダー、ポスト・イットなど) 自分が開発したPivi(携帯プリンター)、携帯型メガネ

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