ぺんてるから登場した「airpenMINI」。受信部が小型になり携帯性が増しただけでなく、手書き内容をメールで送信したり、カレンダーに手書きのメモを付けられるWebサービス「ふみくらぶ」が利用できるのが新しいところだ。デジタルペンとネットのWebサービス。この2つを、仕事に活用するとどうなるのだろうか?
一見、普通のボールペン。しかしその中には超音波と赤外線の発生装置を備え、書いたそばからデジタルデータに変換して保存していってくれる――。そんなデジタルペンに、新商品「airpenMINI」が登場した。“MINI”というだけあって、ペンと一緒に使う受信ユニットは80グラムと超軽量。USBからの充電も可能だ。
デジタル化した手書きのデータをさらに活用できるよう、専用のネットサービス「ふみくらぶ」が同時オープンした。手書きデータをグリーティングカード画像としてメールで送信したり、カレンダー上にアップロードして、PCだけでなく携帯電話などからも閲覧できるようになっている。
より進化したairpenMINI。このデジタルペンとネットサービス「ふみくらぶ」を使えば、ビジネスパーソンのシゴトの効率をさらに上げることができるのではないか? シゴトハックの達人2人がairpenMINIの可能性について語る。
大橋さん、佐々木さん、ぺんてるから新しいデジタルペン、「airpenMINI」が登場しました。従来品に比べてすごく小型化されて、価格も1万円半ばとこなれてきましたが、このガジェット、どうでしょう?
このサイズであれば、手軽に持ち歩けるのでいいですね。普段からノートを持ち歩いて、もっぱらここにメモをされている人であれば、書いたメモがそのまま、スキャンすることなくPCで見られるようになるわけですから、この点はうれしいと思います。
私は、普通のペンでノートに手書きしたものを、スキャナで読み取ればデジタル化できるし、無理に大きなデジタルペンを持ち運ばなくても……と思っていたのですが、実はデジタルペンって、書き順データも保存しているので、手書きでもしっかり文字認識してくれるんですよね。さすがにそのまま使えるほどの精度ではないですが、打ち直すのに比べたらかなり楽です。
比較的手ごろなお値段ですから、これでこういったことができるということには、率直にすごいなと感心しました。受信ユニットのボタンが押しやすいのもいいですね。それからペンも軽くて形状も自然で書きやすいです。ちょっとしたところですが、受信ユニットのクリップが1枚になっているのもいい。さっと取り出してさっと使うものなので、こうした細かいところのデザインが丁寧なのは、使っていて気持ちがいいです。
受信ユニットに液晶が付いて、現在のページが分かるようになったこと、USBから充電できるようになったのも、従来のairpenユーザーから見たらうらやましいですよね。さて、airpenMINIの場合、同時に始まった「ふみくらぶ」というWebサービスが、デジタルペンとしては新しい工夫になります。ビジネスパーソンが活用する場合、どんな「ふみくらぶ」利用法が考えられるでしょう?
例えば、複数の部下を抱えるマネジャーが、彼らの士気を高めるための手書きのコメントを個別に送るのはよさそうです。毎日部下たちから上がってくる日報に対して、個別にメールやグループウェア上でコメントを返すのもいいのですが、一人一人に手書きでしたためることで、よりパーソナルなメッセージになります。
そうでなくとも距離が生じてしまう上司と部下の関係ですから、手書き文字という「緩衝材」を使うことで、この距離を縮めることができるでしょう。毎日が難しければ、まずは週報に対するコメントからでもいいと思います。
手書きしたデータを、Webにアップして、そのままメールとして送信できる「手書きグリーティングメール」機能を、ビジネスに活用した例ですね。
私はこれで、執筆中の原稿の図表を書いて担当の編集さんにお送りしました。紙に図案を描いてスキャンするよりはずっと楽なので、これは実用的です。もちろんWordで描けるような図の場合には別ですが、概念図で文書の説明を要する場合にはこれでやってしまったほうが楽なのです。イラストレーターさんが作品作りに使うような場合には解像度の問題が残りますが、私が書くレベルの概念図であれば、「ふみくらぶ」にアップして、関係者が共有できるようにすると、けっこう使えますね。
「○○コンテスト」とか新しい商品名の社内公募といったときに、手書きで応募してもらえると親近感がわくでしょう。ほかにも、イベントの際に複数のメンバーが各所で集めた情報を、1台のPCなりサーバに一元化させるといった使い方も考えられます。自社が出展するイベントで、どんな人からどのようなコメントをもらえたのかを集めるわけです。ちょうど、会議室のホワイトボードに付せんを貼り付けながらブレストをするようなイメージに近いと思います。
なるほど、ブレストツール代わりに使ってしまおうというわけですね。手書きのほうがキーボードをたたくよりもハードルは低いのかもしれません。
せっかく手書きなのですから、文字にこだわる必要もないでしょう。例えば、新商品のプロモーションを行うような場合に、その商品のイメージを図に描いてもらうと、言葉だけでは見いだせなかったような切り口が出てくるかもしれません。「新発売の○○チョコって、建物にたとえるとどんな形?」とか「高級茶葉をブレンドした△△茶のボトルに入れたいシンボルは?」といった具合です。
それから、「ふみくらぶ」のスケジュール管理機能をリマインダとして使ってみました。間もなく私は引っ越しをするのですが、引っ越し中は何かと、細かなタスクが発生します。そこでタスクを手書きしてスケジュール上にアップしておくのです。後でやるべきことが紙に書いた通りの形で分かるので思い出しやすいし、紙に書いたものをスケジュール上で動かせるというのも、手書きメモをデジタルカレンダーの上で、“先送り”して見返す日を指定できる、新しい感覚でした。
「ふみくらぶ」のスケジュール管理機能は、携帯電話からでもスムーズに閲覧できます。これもうまく使えると、PCが手元にない引っ越しのとき同様、特に外回りの営業さんなどは重宝するでしょう。手書きのメモがカレンダーで管理でき、それをモバイルでも扱えるというのは、なかなか得難い機能だと思います。
なるほど、引っ越しのときのように、常にPCの前に座っているわけにいかない場合は、手書きが可能なデジタルペンは大活躍ですね。
営業さんのように、外回りで細かな案件が発生する場合にいいのです。海外など、IT環境が整っていないところで、どうしてもメモだらけになってしまうことがありますが、この手書きメモを後でPCに保存するとなると結構めんどうです。その点、「airpenMINI」は文字認識機能もありますから、割と安心して、タスクを羅列していくことができます。
紙のノートに手書きしたら、受信ユニットをUSBケーブルでPCにつなぐ。すると右の写真のように専用ソフト「airpenNOTE for MINI」が立ち上がるので、右クリックして「手書きグリーティングメール」を選ぼう。
IDとパスワードを入力すると、「ふみくらぶ」のWebページが立ち上がる。そこでは送信先のメールアドレスや送信日時、絵柄のテンプレートを選び、「送信」を押すと、右の写真のように画像ファイルが添付された形で、手書きした文章のメールが届くわけだ。
デジタルペンと、Webサービスの連携――のように、リアルなガジェットとクラウド系サービスの連携はだんだん増えてくると思います。今回のairpenMINIの例などを見て、今後の進化の方向性をどんなふうにお感じになりました?
個人的には、タスク/リマインダとしての可能性をまず感じました。この部分だけをシンプルに独立させてもよいのではないでしょうか。手書きして、PCにつなぐと、リマインドの日時指定画面だけが出て登録し、指定日時になると、メモの画像が携帯メールなどに送られてくる、というイメージですね。
毎回細かな設定をするのではなく“リマインド”用に特化した操作インタフェースも用意――というイメージでしょうか。現在も、メモをふみくらぶにアップロードする際、細かな設定なしで登録できる「とりあえず登録」というボタンが各所にあるのは好感が持てますね。
せっかくですから個人で使うだけでなくチームで導入して、先ほど書いたような情報収集&蓄積ツールとして活用するのが良さそうです。携帯電話と同じで、一人で使っていてもあまり広がりが生まれにくいと思われるからです。
なるほど、これまでは「個人で使うデジタルペン」だったわけですが、airpenMINIでネットサービスと連携が始まったことで、今後の展開への期待が持てそうですね。
PCが便利になっている反面、航空機の中などPCが使えない環境というのはあるものです。このようなシーンでは、アナログツールを使うほかないのですが、airpenならアナログの良さと、後からデジタル化できるというところから、活躍が期待できます。
なるほど! 大橋さん、佐々木さん、ありがとうございました。
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・従来のわずか約1/3サイズの受信ユニット
・書き味の優れた専用デジタルペン
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提供:ぺんてる株式会社
アイティメディア営業企画/制作:誠 Biz.ID編集部/掲載内容有効期限:2008年12月31日