どうしても英語を勉強したくない人のための「英語回避術」:デジタルワークスタイルの視点
インターネット時代の英語勉強術、皆さんいかがだったでしょうか。番外編の今回は、「そこまでして勉強したくない」という人に贈る「英語回避術」をご紹介します。
前回、インターネット時代の英語勉強術の“最後の手段”としてゲームを活用した方法をご紹介しました。しかし、そこまでしても英語の勉強をしたくないという人もいるかもしれません。
せっかくのインターネットで世界中の情報にアクセスできるようになったのですから、少しずつでも英語などの外国語に慣れていったほうが見識が広がるのではないかと思いますが、中には「英語を勉強するぐらいならプログラミングなどほかの勉強を優先したい」人もいるでしょうし、「中学校の英語の先生がトラウマになってどうしても英語が好きになれない」という人もいるかもしれません。
そこで、今回はそんなどうしても英語を勉強したくない人に、インターネットで英語を読まずに済ませる方法をご紹介したいと思います。
どうしても英語を勉強したくない人のための英語回避術
- 翻訳サイトを使って概要を知ろう
- 英語のサービスを“Japanize”しよう
- ブログ検索でリンクしているサイトを探してみよう
翻訳サイトでページ翻訳してしまおう
インターネット上で情報収集をしていると、ブログなどから英語サイトにリンクがはってあるのに遭遇することはよくあります。その英語は読みたくないけど、中身を知りたいという場合には、翻訳サイトを使ってみましょう。
たとえばGoogleの言語ツールの中ほどにある「ウェブページを翻訳する」という入力ボックスに、翻訳したいURLを入力してみてください。英語のページを日本語に翻訳して表示できます。
残念ながら、この翻訳はあくまで自動翻訳ですので翻訳の質は微妙です。特に一般用語の組み合わせからなっている専門用語や製品名が多数ある場合、文章を読んでもまったく意味が通らない内容になってしまう場合もあります。
とはいえ、そういうサービスだと割り切って使えばある程度文章の概要を把握するのには使えるのではないでしょうか。一度、翻訳ページを表示してしまえば、リンク先も翻訳された状態になりますので、1ページごと翻訳処理する必要がないのは便利です。
英語のサービスを“Japanize”しよう
日本にも利用者が多い話題のサービスだけど日本語版が提供されていない。そんな英語のサービスやWebサイトを利用する際に便利なのが、「Japanize」というツールです。
Japanizeで閲覧できる翻訳済みのサイト。有名どころでは、Googleをはじめ、「MySpace」「slashdot.org」「digg」「del.icio.us」などがある。珍しいところでは、フランスのYahoo!や「ロシアの双葉ちゃんねる」こと「ドヴァチャ(2ch.ru)」などもあった
このJapanizeでは、利用者が共同でサイトの翻訳情報を登録することで、海外のサイトを日本語で閲覧することを実現しています。翻訳されるのは、基本的なメニューやサイトの説明文ですが、人力で翻訳してありますから比較的自然な文章になります。
もちろん、掲示板やブログなどのCGMの場合、個別の利用者が書いたコメントなどの文章は翻訳されません。メニューなどの基本的な部分のみの翻訳になりますが、それでも「Flickr」や「YouTube」など画像が中心のサービスや、「Google Docs & Spreadsheets」のような自分で使い込んでいくツールでは必要十分の翻訳と言えるでしょう。
「Firefox」の拡張機能として動作しますので、ブラウザにFirefoxを利用する必要がありますが、対応サイトも日々拡大中のようなので海外のサービスを試してみたい方は使ってみてはいかがでしょうか。なお、対応バージョンは1.5以上。最近公開されたFirefox 2.0(10月25日の記事参照)にも対応しています。
ブログ検索でリンクしているサイトを探してみよう
もう1つ、英語を読まずに済ませる方法としてご紹介したいのは、ブログ検索を活用する方法です。
たとえば、海外の新しいサービスに遭遇した場合。そのままでは内容がよくわからなかったとします。そういう時には、ブログ検索でそのURLを入力してみましょう。
そうすることで、そのURLに対して言及している「日本語の」ブログ一覧を探すことができます。さすがに全部の翻訳をしている人はいないと思いますが、サービスの概要や説明の要約をそこから見つけることもできるでしょう。場合によってはサービスの使い方を解説しているブログに巡り合える事もあります。
ブログ検索サービスによっては英語のブログも対象になってしまうので注意が必要ですが、たとえばGoogleブログ検索では日本語のブログに絞って検索することができます。
もちろん、日本で誰も注目していないマイナーなサービスやブログの記事などでは、検索しても見つからない場合の方が多いですから、あくまで最後の手段と思ってください。今後、自動翻訳の技術も進歩するでしょうし、海外の情報ソースが日本語される例も増えるでしょうから、ガンコに英語を避け続けるのも1つの選択肢としてはありかもしれません。
と、ここまで説明してきましたが、「英語を回避することに努力するぐらいなら、英語に慣れる努力のほうが簡単ではないか」という考え方もありますので、念のため。
筆者プロフィール 徳力基彦(とくりき・もとひこ)
NTT、ITコンサルを経て、現在はアリエル・ネットワーク株式会社プロダクト・マネジメント室マネージャ。ビジネスパーソンの生産性向上のためのソフトウェアの企画・開発やコンサルティング業務に従事するほか、グループウェアやブログ、仕事術などに関する執筆・講演活動を行っている。ブログは「ワークスタイル・メモ」と「tokuriki.com」
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