アポ取りの極意――初回でお客様の心をつかむ!:走る社長の軽快ブログ
前回は、テクニックを駆使し、ときに大胆に切り込む手法で「15分のアポを取る」ところまでを紹介しました。今回はその続きです。アポが取れたその瞬間から、次は提案を作ります。その企業のことを詳しく調べることは必須です。
前回は、アポ取りの極意【電話編】で、テクニックを駆使し、ときに大胆に切り込む手法で「15分のアポを取る」ところまでを紹介しました。今回はその続きです。
アポが取れたその瞬間から、次は提案を作ります。その企業のことを詳しく調べることは必須です。
初回アポの準備から本番まで
アポが取れてから実際にお伺いするまでの間に、やるべきことがあります。まずは訪問先企業のWebサイトをチェックします。
- どんな規模の企業なのか? 資本金・沿革・組織図をチェック
- 企業理念は何か? Webサイトなどに社訓や経営上の方針などが載っていないかをチェック(できれば暗記しておく)
- アポを頂いた部署以外に顧客化できそうな部署はあるか?
- 取引先一覧を見て共通の取引先があれば話題に出す(共通の知人がいそうな場合はその人から、あらかじめ情報を引き出しておくのも有益)
- 当日訪問する際のルート、及び万一の電車遅延の際の別ルートを調べておく
次に、提案書を作ります。
- 表紙には訪問先企業の名前を入れる
- 次のページに自社の会社案内スライドを入れる
- 次からは提案を1ページ1テーマでどんどん膨らませる(※作り込み過ぎないのがミソ! 相手からの質問が適度に出るように作る)
- 提案書は棒読みしない。お客様がどこを見ているかによって話し方を変える
- 何か1つ「これは一緒にやれたら面白いね」と言ってもらえるように話を進めていく
最後に、お客様と話をするときのポイントです。
- 最初は世間話、最後は次回のアポ取りで終わるようにする
- 世間話の内容は、天気、話題のイベント、業界の時事ネタなどが無難
- 最初の5分は「オープンから業界の話題」に移行するトークタイム
- 頂いている時間「15分」。5分経ったら提案書を開く
- 提案書の説明はコミュニケーションを取りながら。一方的に喋らない
- 途中で質問が来たら、それについてきっちり答える
- 提案書のどの部分に一番興味を持ってもらえたかを理解した上でプレゼンを終える
- 「○○の部分についてもう少し掘り下げてみます。今日はもうお時間ですので、次回、来週の同じ時刻でまた30分程度お時間をけますでしょうか?」と締める
ここで、提案書が刺さっていなければ「検討してこちらからまた連絡します」などで、即、帰されます。こういう場合は、ほぼ2回目のアポはありません。ここでこう質問してみてください。
「ありきたりな提案でしたでしょうか?」
「同じような提案は他社様からも受けていらっしゃいますか?」
と、自分の反省点をきちんと探ります。同じ失敗を2度繰り返さないためです。中には、この姿勢に打たれて「じゃあ、もう1回提案作ってきなよ」と言ってくれる人もいます。努力を惜しまない人に対して、人はチャンスをくれるものです。
提案書がお客様に響いた場合、トークタイムが必ず間に入ります。
「このプランは面白いけど、あと一歩何か足りないね」
「確かに今すべきはココだよね。もっと詳しく話を詰めたいね」
この場合、この答えを持って2回目のアポイントに臨みます。上記に書いたように「次週の同じ時刻」でアポを頂くのが一番良いです。
提案書が思いっきり響いた場合、以下のような質問を受けることもあるでしょう。
「いきなりアレだけど、これってコストはどのくらいかかるの?」
初回のアポでこういう会話になったら、その場で更に良い案のプランを即答し、見積書もスッとカバンから出すべきです。商談はスピードも大事だからです。どんな軽いアポであっても、見積書まで作成していくのは当然です。そもそも、お付き合いを始めたいからアポを取ったのですし、お取引を始める前提でお伺いするのが営業マンとしてのマナーであると私は考えています。
また、相手もこう思うはずです。
「ここまで準備しているということは、この営業マンは成約率が高いのだろうな」
「最初のアポでここまで準備・提案ができるということは、仕事を頼んだら面白いかもしれないな」
「仕事が好きで一生懸命なんだな」
これらの印象が与えられるだけで、大きなアドバンテージになります。
「○○社様のために、私なりに提案を考えてまいりました」
こう言えて初めて営業マンです。「考えて営業する営業マン」がひしめく中、一歩抜きんでて初めて「成約」を頂けるのです。そのためには、アイデアマンであり、明るい人であり、誠実な人であることが望ましいです。
無理やり結びつけるようですが、ジョギングはアイデアをぱっとひらめかせてくれる効果があり、スポーツは性格を明るくしてくれます。ゴリゴリの営業マンもカッコイイけれど、アイデアマンで明るい営業マンも素敵だと思います。人生を楽しみつつ、営業も楽しみましょう。(貫洞沙織)
※この記事は、誠ブログの風を切って走る!走る社長の軽快ブログ:アポ取りの極意 続き:初回アポでお客様の心を掴む!より転載、編集しています。
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